綾菜流長く続くサポートの秘密
ゆっくりと進んで小さな効果を重ねる
「加トちゃんの夢を叶えることが自分の生き方」と心に決めたという綾菜さん。
「そのメインは病気との闘い、健康管理だったけれど、一緒に歩いているという充実感があるんです。加トちゃんのために苦労することは私の喜びだし、やりがいでもある。大事な人を守っていきたいって、誰だって思いますよね」
早く元気にしてあげたいという気持ちが強く、口うるさくなったこともある。でもそれはプレッシャーになるだけで、茶さんのためにはならないと気がついた。
「それからは私のやり方を押しつけず、私も一緒に同じことをやりながら、加トちゃんの様子を見て、臨機応変にゆっくりゆっくり進めることに決めたんです」
また舛森先生も「サポート側が頑張るあまりに、相手にばかり強要するのではなく、家族で一緒に健康的な活動をすることで、自然と良い習慣が身につく。またステップバイステップで、小さな習慣から始め、徐々に健康的な習慣を築いていくことが重要です」と語る。
まさに綾菜さんがやっているのがこれだ。
「加トちゃんのためだけでなく、私の身体のためでもある。私が元気でいないと、何もできませんからね。夏は食欲も落ちるし運動もしにくい、高齢者には難儀な季節。楽しく前向きに乗り越えていきたいです」
加藤綾菜●1988年生まれ、広島県出身。2011年に45歳差の加藤茶さんと結婚。結婚当初はバッシングもあったが、大病を患った加藤さんを支え、健康体に復活させて、「献身的な良妻」として評価は一変。著書に『加藤茶・綾菜の夫婦日記「加トちゃんといっしょ」』(双葉社)、『加藤家の食卓 医師と栄養士の先生に長生きする食事の作り方を習いに行ってきたレシピ集』(アスコム)など。
取材・文/水口陽子