「もともとこの選挙区は、大手新聞の政治記者から政界入りした“そのけん”こと自民党の薗浦健太郎氏が強く、3年前の衆院選も薗浦氏が勝った。甘いマスクで“略してそのけんです!”なんて書いたポスターをばんばん貼ってウケがよかった。しかし、2年前に政治資金パーティー券収入の過少記載をめぐる虚偽説明の責任を取って議員辞職し、政治資金規制法違反で東京簡裁から罰金100万円と公民権停止3年の略式命令を受けた。辞職に伴う昨年4月の補欠選挙で維新から出馬したのは現支部長。椎木容疑者ではなかった」
選挙には金がかかるといわれるが、同補選には無所属で立候補することもなかった。
地元の政界関係者は逮捕に驚きを隠さない。
女性トラブルとは無縁の「ピュアな人物」
「本当にびっくりして困惑しています。事件と人物像がまったく結びつきません。女性トラブルとは無縁で、飲み会の流れで女性のいる店に行っても、彼は自分から女性に話しかけたりしません。そればかりか、例えば周囲で“どこそこのキャバクラに行った”などと雑談していても、話に乗ってこないし、そういう話は好きじゃないからいい顔もしない。冗談交じりに“マジメだけが取り柄だから”などと言われるほどピュアな人物です」
本人のプロフィールなどによると、茨城県出身で1989年に東海大学教養学部を卒業。証券会社に就職したが、半年もたたずに中学校教員に転じ、茨城県内で高校の野球部の監督をつとめたり市の教育委員会で働くなど教師の道一本だった。2012年に維新政治塾に合格したのが政界入りのきっかけだ。
「元教師だから非行の兆候がある子は気にかけて、例えば相談に乗ってほしいと言われたとか、声をかけたくなるような見過ごせない状況にあったとは考えられませんか。大学時代は新聞奨学生で苦労したといい、次世代の子どもたちには苦労させたくない思いが強かった。政治家になりたいというより教育改革をしたかったように思う。維新から出馬したのも同党の掲げた“教育の無償化”に共鳴したからです。相手が成人女性であっても、彼はお金でどうこうするのは嫌いなはずです。知人が性風俗店に行った話をしてもイヤな顔をしますから」(前出・政界関係者)
再び国会議員に返り咲き、教育改革を進めたい気持ちはあったはずだという。
どのような目的でカラオケBOXに行き何をしたのか。事件の背景解明など捜査の進展がが待たれる。