9月27日に行われた自民党総裁選で、石破茂衆議院議員が新たな総裁に選出された。石破氏は今回が5度目の挑戦だった。大方の予想どおり、決選投票は高市早苗衆議院議員との一騎打ちとなった。
事前の下馬評では高市氏が有利と言われていたが、国会議員票173票、地方票21票の194票を獲得した高市氏に対し、石破氏は国会議員票189票、地方票25票の215票と僅差で競り勝った。
《まじで石破ふざけんな》
まさかの石破氏勝利に、ストレートな反応を示したのは経済だった。円相場は1ドル146円台前半から、142円後半まで3円を超える円高となった。さらに、株式市場でも日経平均先物の価格が2000円近く下がる急落ぶりを見せている。
ネット上では、円や株価のチャートの画像とともに《石破てめーふざけんな》《終わった。まじで石破ふざけんな》といった声や《ヤケ酒だなこりゃ》と嘆きの声が相次いでいる。
将来の総理大臣候補では常に上位に食い込み、国民の人気も高い石破氏だが“裏切りの歴史”を持つ人物でもあると政治ジャーナリストが語る。
「石破さんがこれまで総裁になれかった理由のひとつに1993年に非自民の細川護熙政権が誕生し、自民党が野党に転落した時に離党届を出し、新生党から新進党へ参加した“裏切り”の歴史があります。ただ、その後はあっさりと自民党に復党するも、誰にも相手にされない状態が続いていました」
そんな石破氏の存在が注目されたのが、初入閣となった2002年の小泉純一郎政権で務めた防衛大臣だろう。“軍事オタク”的なキャラも話題となったが、ここにも“裏切り”があったと前出の政治ジャーナリストが続ける。
「自民党復党後、石破さんは伊吹文明さんから目をかけられ伊吹派に入るも、初入閣後に『閣僚は派閥に属するべきではない』『派閥は旧態依然』と話し、派閥を離脱。その後も麻生太郎政権で閣僚を務めていながら“麻生おろし”に加担するなど、常に恩義のある人を裏切り続けているのです」
経済界からは“手痛い洗礼”を受けた石破氏は、新たな“裏切り”の歴史を紡がないようにしていただきたいものだ。