そこで安國容疑者の妻に、夫の容疑について何かしら心当たりがないか尋ねるべく部屋のインターホンを押してみた。
女性の声が聞こえて、背後に犬の鳴き声が響く。
だが、こちらが記者だと名乗ると、無言で切られてしまった。
安國容疑者は、この自宅マンションから勤務先の『佼成学園』まで、普段は自転車で20分ほどかけて通っていたという。
『佼成学園』は「当該教諭を信じて対応」
同校の関係者によると、
「15年ほど前に赴任し、国語の教師として勤務して、高校3年の学年主任や、部活動の顧問も担当していました」
とのこと。
教師としての安國容疑者について『佼成学園』に問い合わせると、副校長が書面で次のように回答した。
《当校としては、当該国語科教諭の従前の勤務態度、教育姿勢、生徒対応、部活動顧問としての活動実績、及び他の教員との会食を含む交流状況等、当校が把握する当該教諭に関するすべての情報を踏まえ、裁判所での判断が確定するまでは、当該教諭を信じて対応することとしており、既にその旨を保護者及び生徒に対しても説明しております》
警察の取り調べに対して、容疑を認めているという安國容疑者。
どのようなつもりで卑劣な犯行に走ったのかはうかがい知れない。ただ、妻子を裏切り、学校や生徒たちを裏切ったことは明らかである。