愛犬が隣にいないと寝つきが悪い

 山口の代表作といえば、やはり『日本統一』シリーズだろう。山口と本宮泰風のW主演で、本宮はプロデューサーも務める。'13年のスタート以来、シリーズ累計80作超え(!)。元不良少年の氷室蓮司(本宮)と田村悠人(山口)が日本極道界の頂点を目指す物語で、ふたりの息の合った掛け合いとコンビネーションはさすが! それもそのはず。ふたりは高校時代からの親友で、実に40年近い付き合いなのだ。

「制作会社が変わるなど紆余曲折はあったんですが、今も一緒にずっとやっていられることがありがたいです。だから、劇中で僕の役が死んだとしても続けてほしい。本宮には100本までプロデューサーをやってほしいなぁ。俳優とプロデューサーの兼務で100本やったヤツって、日本にいないと思うんです。そうしたら、あいつの名が一生残るじゃないですか」

 自分よりも親友を思うおとこ気にキュンとしたところで、さらに輪をかけてギャップ萌えなのが、

「40歳ごろから犬を飼い始めて、今は3匹。どの子もオスで、チワックスのダンベル(13歳)、ミニチュアダックスフントのエル(3歳)、ピットブルのスミス(2歳)です」

 わんちゃんの話になると、目じりが下がったパパさんの顔をのぞかせる愛犬家。

「いちばん最初に飼った先住犬のとき、軍隊みたいに厳しくしつけたら、すごくいい子になってくれて。次に迎えたダンベルは、先住犬のまねをするから、やっぱりいい子に育って。でもスミスとエルは甘やかしてしまったので、やんちゃ(笑)。ま、そこがまた可愛いんだけど! 犬と過ごす時間がいちばんの癒し。だから泊まりのロケに行くと、犬たちが隣にいないから寝つきが悪くて(笑)」

 失礼ながら、迫力ある役柄のイメージゆえに、いまだに職務質問を受けたりも?

「アハハハハ。俺ひとりのときはないですね! でも小沢仁志と一緒に歩いていると、ある(笑)。この間なんて、ふたりでペットショップを出た瞬間ですよ!? だから小沢仁志のせいだと思いますね、俺じゃなくて!」

 写真撮影でのクールな表情に“素敵です”とはたから声をかけると、すぐに照れてしまう。さらに“素敵って言われたこと、小沢(仁志)に自慢しなきゃ”とも。素顔は少年のように愛らしい山口に今後の展望を尋ねると、

「生まれ変わったら、もう役者はいいかなぁ(笑)。こういう作品に出たいというよりも、求められる俳優でありたい。あとは、小沢仁志を殺すシーン、竹内力をしばくシーン、哀川翔を引きずるシーン、白竜をどつきまわすシーンなど、普段はできないことを作品の中でやりたいね(笑)」

『ぴっぱらん!!』出演/山口祥行、崔哲浩、福士誠治ほか。11月1日(金)よりテアトル新宿、アップリンク吉祥寺ほかにて全国順次公開(C)ワールドムービーアソシエーション
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【写真】「Tシャツの上からでもわかる」隆起した筋肉を持つVシネネオ四天王・山口祥行
取材・文/花村扶美 ヘアメイク/坂口佳那恵 衣装協力/1PIU1UGUALE3 RELAX、BackChannel