たとえ総理大臣のポストでも…
玉木氏は、11月11日に召集予定の特別国会の首相指名選挙で「1回目も2回目も玉木雄一郎と書く」と明言。「欲しいのはポストではない。選挙で約束した“手取りを増やす”“国民の懐を潤す”経済政策を実現したい」と話すなど、見返りポストにつられない姿勢をみせている。
前出の有馬さんはこう読む。
「玉木氏は信念の固い政治家です。“みんなの手取りを増やす”と公約した“年収103万円の壁”は破るでしょう。所得税の基礎控除などを受けられる年収を178万円まで引き上げる試算を出しており、実現すれば大減税になります。アルバイトしている人たちは思う存分働けるので大喜びでしょう。一方で国と地方を合わせて約8兆円の減収になるため、103万円と178万円の間で交渉して、納得できる一致点を見いだすことになるとみています」
自民、立民の両党から、どれほど魅力的なポストを提示されても揺らがないはずだという。
「例えば、それが総理大臣のポストであったとしても、公約を曲げて受けた時点で国民は“そういうヤツか”とガッカリするものです。玉木氏は永田町の肩書より、国民に約束した信念を通したいのではないでしょうか。
来年の参院選でも躍進が期待できます。この衆院選では、国民民主党に想定以上の風が吹き、比例区との重複立候補者が次々と小選挙区で勝利。北関東と東海ブロックでは比例名簿登載者が獲得議席を下回ってしまい、計3議席を他党に譲るかたちになりました。
参院選では国民民主党から出馬したい候補者が集まってくるでしょうから、しっかりと人物評価し、いい候補者を多く擁立することが大切になってきます」(有馬さん)
鼻歌を歌いたくなる気分かもしれないが、『あずさ2号』を熱唱する余裕はなさそうだ。