11月24日、西武は新戦力の獲得を発表。ソフトバンクを戦力外になった、内外野を守れるユーティリティプレーヤーの仲田慶介(25)を育成契約(年俸700万円)で迎えたのだった。
本人も期待していたであろう西武からのオファー。このまま他球団からお声がかからなかった場合、懸念されるのが原口が置かれている立場だ。2015年オフに広島東洋カープからFA宣言するも獲得球団が現れず、自らの決断で“引退”危機に追い込まれた木村昇吾(44)の例もある。
FAのシビアで残酷な側面が露わに
「ネット上で“セルフ戦力外通告”と例えられた木村の宣言は、大物選手らには派手なマネーゲームが繰り広げられる一方で、FAが持つシビアで残酷な側面が露わになった騒動として認識されることに。
結局、年を跨いでも移籍先は決まらず、テスト生の形で西武キャンプに参加。広島時代の半分以下の年俸2000万円で、かろうじてプロ野球選手であり続けました」(前出・ライター、以下同)
当時の広島は宣言残留を認めておらず、退路を断って権利行使した木村。チームでは重宝されていたユーティリティプレーヤーだったが、当時35歳のベテラン選手は、Cランクでも他球団から「絶対に欲しい」選手には映らなかったようだ。
いまだ“買い手”がつかない原口にも「セルフ戦力外」が待ち受けるのかーー。
「阪神は宣言残留を認める方針で、仮に原口と他球団の契約がまとまらなかった場合は再契約の道を残しています。それに大山が退団すれば、一塁手としての出場機会も増えるかもしれません。
ファン感では“阪神に残ってくれ”と声をかけるファンも多かったと聞きます。もちろん最後は本人が決めることですが、球団から、ファンから求められる現状が野球選手として幸せな道を歩めるのかもしれませんね」
来シーズン、甲子園でまた「原口コール」が起きるかもしれない。