愛子さま総裁職への段取り
総裁職への就任は、どのような段取りを踏むのだろうか。
「基本的には各団体から皇室に対してお声がけがあり、精査をしたうえで、就任するという流れになります。総裁職は大きく分けて2つあり、1つは戦前から皇室との関わりが深く、皇族のどなたかが就任する団体。紀子さまが総裁を務められている『結核予防会』などがこれにあたります。
もう1つは、皇族のお考えが関係するもので、特定の分野に特化した団体。例えば、秋篠宮さまが総裁の『日本動物園水族館協会』などが該当します」(宮内庁OB、以下同)
では、どのような団体が適切なのだろうか。
「現在、皇族のどなたかが担われているものを引き継ぐというよりも、新しいもので、今の時代に適した総裁職を請け負われるのが好ましいです。
中でも、保護犬や保護猫の里親を探すなどの活動をしている動物愛護団体は適しているのでは。愛子さまは動物が大変お好きですし、お誕生日写真などで、たびたび一緒に写る愛犬の“由莉”や愛猫の“セブン”、今年8月に天国に旅立った“みー”はいずれも保護犬と保護猫でした。愛子さまだけでなく、天皇ご一家で関心がある分野でもありますし、保護される動物たちの存在を、より知ってもらう助けにもなるはずです」
宮内庁OBで皇室解説者の山下晋司さんによると、総裁職就任にあたり問題点もあるという。
「もちろん、団体の設立趣旨や関係する団体、個人などの確認は必要ですが、その分野を代表する団体なのかどうかが重要です。同様の団体がいくつもある中、1つの団体の役職に就かれることは好ましくありません。担当省庁と相談のうえ、国内の動物愛護団体を代表するような団体であれば問題はありません」
愛子さまが団体の総裁職という“シンボル”に就かれる場合、天皇家の内親王としては初の試みになる。
「'05年、秋篠宮さまのご友人だった黒田慶樹さんと結婚して皇室を離れ、天皇家の内親王として先輩にあたる、黒田清子さんも皇族時代に総裁職に就くことはありませんでした。清子さんは大学を卒業後、山階鳥類研究所に就職しましたが、当時は内親王の就職も異例。総裁職という話題すら上がりませんでした。時代とともに女性皇族の役割も変わっていき、今では就職や総裁職に就くことに違和感はありません。愛子さまの総裁職デビューも十分考えられると思います」(前出・宮内庁OB)