日本中の子どもがハマったギャグアニメが1位に
2位にランクインしたのはあだち充原作の『タッチ』。高校野球をテーマに、双子の兄弟、上杉達也と和也、幼なじみの浅倉南の3人の恋愛模様を描いた青春アニメ。1985年にテレビアニメ化されると、平均視聴率25・6%の高視聴率番組となった。
コメントでは「青春の思い出をもう一度味わいたい」(千葉県・46歳・女性)、「これを見て野球が好きになった」(山形県・55歳・女性)と、読者の青春時代の1ページを彩った作品だったのがうかがえる。青春マンガの名作が、令和ならどう描かれるのだろうか。
同じく27票を獲得し2位になったのは『笑ゥせぇるすまん』。1989年にテレビアニメ化された藤子不二雄Aさん原作のブラックコメディー。謎のセールスマン、喪黒福造が客の“心のスキマ”を埋めるサービスを提供。客が約束を破ると「ドーン!!」の叫び声で破滅につき落とす。
「子どものころに怖いもの見たさで見ていた。大人になってからのほうが理解できそう」(東京都・46歳・女性)、「世の中を風刺したもので今に合っていると感じる」(宮崎県・55歳・女性)などのコメントが。大人がより楽しめ、内容も普遍的なので令和でも違和感なく楽しめそう。
1位に選ばれたのは『Dr.スランプ アラレちゃん』。原作は『少年ジャンプ』連載の漫画で、アニメ化されると平均視聴率22%超え、最高視聴率は36・9%を記録。「んちゃ!」「うほほーい!」「キーン」など数々の名ゼリフ(?)を世に流行らせた。
「ありえないストーリーが最高」(宮城県・52歳・男性)、「とにかく面白かった」(東京都・52歳・女性)、「平和だから」(和歌山県・48歳・女性)と、ほかに大差をつけて47票を獲得。
残念ながら今年3月に原作者の鳥山明さんが急性硬膜下血腫で亡くなったが、もう一度あのハチャメチャに明るく愉快なアラレちゃんの世界観で世の中を照らしてほしい。
かつて少年少女を虜にしたアニメは時代を超えて愛され続けている。久しぶりに昭和アニメにふけって、昔を懐かしんでみるのもいいかも。
取材・文/荒木睦美 イラスト/ミヤギトオル