昭和から平成にかけて、ナレーション担当のみのもんたによる軽妙な“アテレコ”で人気特番となった『プロ野球珍プレー・好プレー大賞』。毎年恒例の冬の風物詩的番組が12月5日、放送された。
炎上騒動で「契約打ち切り」説も……
「よくもやりやがったなぁ……」
「なんだこの野郎〜、文句あんのか?」
「え〜俺を誰だと思ってるんだぁ?」
「まぁ、まぁ、まぁ、まぁ、まぁ……抑えて抑えて……」
「温厚な俺だから引き下がるけどさぁ〜」
このような乱闘シーンなどにおける、みのによるアテレコが面白おかしく、かつては人気を博した。しかし、今年はまったく面白おかしくもない状況での放送で……。
「今年の番組は、サブタイトルに“ドジャース祝世界一&横浜祝下克上!”、“快挙にもほどがあるSP”と題し、昨年に引き続きメジャーリーグ・大谷選手の話が多めに。今季の活躍を鑑みれば大谷選手を厚く取り上げたい気持ちはわかりますが、“プロ野球”は基本的にNPB、すなわち日本の野球のことなので、この点で否定的な野球ファンは放送前から少なくなかったですね。
“大谷じゃなく、日本のプロ野球をやれ”と。そもそも今のフジテレビがメジャーリーグ情報を含めた形でこの番組を放送する資格があるのかも疑問というか……」(野球ライター)
'15年よりMCを中居正広が務め、彼の冠番組となった。今年の出演者は進行役にアンタッチャブル、佐久間みなみ(フジテレビアナウンサー)、審査委員長に徳光和夫、現役選手として近藤健介(福岡ソフトバンクホークス)・桑原将志(横浜DeNAベイスターズ)が出演。
そしてゲストに元プロ野球選手の青木宣親などが出演したのだが、“元プロ”としてもう1人、出演者として名を連ねたのが……。
「引退後、『珍プレー・好プレー』にレギュラー的に出演している元木大介さんは今年も出演。秋にフジテレビのメジャーリーグ中継で大炎上したこともあって、今年は出演しないのではないかと噂されましたが、“契約更改”となったみたいですね……」(前出・野球ライター)
10月、フジテレビは大谷翔平が所属するロサンゼルス・ドジャースのワールドシリーズ第5戦を放送。事件はそこで起こった。
「ドジャースは見事シリーズ制覇を果たし、元木さんらフジの撮影クルーは試合後の大谷選手に取材を試みたのですが、大谷選手はそれを断固として拒否するような素振りを見せた。フジのスタッフと接するまでは満面の笑みでしたが、一転してにらみつけるような、これまで見せたことのない怒りに満ちた表情に見せました」(スポーツ紙記者、以下同)
フジの中継は自身の“失態”の模様を自らお茶の間に届けた。表情の変化を含めた大谷“怒り”の当該シーンは、まるで『珍プレー・好プレー』において、デッドボールを当てられたバッターが怒りから乱闘に至るシーン。
まさにみのもんたが数十年にわたってアテレコしてきたシーンのようでもあった。「あ? この野郎、ふざけんじゃないよ」と、アテレコされてしまうような……。
なぜ大谷はそれほど怒りの表情を見せたのか。
「大谷選手がフジテレビに対して激怒したのは、引っ越し先の自宅を晒したことが原因だといわれています。フジは大谷選手のロサンゼルスの新居を詳報。空撮や近隣住民への取材など、内情まで暴露するような過剰と言って他ならない取材をしています。それが原因でドジャースの取材パスを剥奪されたとも報じられています」