「紀州のドンファン」と呼ばれた、資産家の野崎幸助さん(当時77)を殺害した罪に問われていた元妻の須藤早貴被告(28)に無罪判決が下された。
「須藤被告は野崎さんに致死量の覚醒剤を飲ませ殺害したとして殺人罪に問われていました。裁判員裁判の判決公判が12日に和歌山地裁で開かれ、無罪が言い渡されました」(一般紙記者)
裁判長は「野崎さんが覚醒剤を摂取したとされる時間帯に幅があり、飲ませたかどうかを推認することはできない。誤って野崎さんが過剰摂取した可能性はないと言いきれない」と述べた。
「完全犯罪」の検索履歴
元妻は一貫して「私は殺していません」と主張するも、野崎さんが亡くなる前月に、薬物の売人と接触したことを認めている。多くの人が彼女に“疑惑の目”を向けていただけに「無罪判決」には驚きの声が上がっている。
「怪しさMAXだったのでビックリ」「まだ高裁と最高裁が残ってる」「疑わしきは罰せず、か」「検索履歴しかないからな」
多くの人が驚いたその理由は「検索履歴」にあるのでは、というのは前出の記者。
「裁判で明らかにされた、元妻のスマホに残されていた“検索履歴”とYouTubeなどの“閲覧履歴”のことですね。元妻は事件の前後に“怪しい”と思われても仕方のない数々のワードを検索していました」
2人が結婚したのは2018年2月8日。そこからわずか20日後に元妻は「完全犯罪」と検索しているのだ。さらに3月、野崎さんから離婚の話をされた後には「薬物」「老人 死亡」といったことも調べていたという。
その後、自身も裁判で認めている密売人との接触をした4月頭には「覚醒剤 過剰摂取」「覚醒剤 死亡」といった覚醒剤に関する履歴も見つかっている。
「野崎さんが亡くなる1か月前になると、“妻に全財産を残したい場合の遺言書の文例”や“遺産相続 専門家”“相続税 海外口座”など、遺産に関する検索が増えました。事件があったのが5月24日ですが、その直後には”覚醒剤 検挙率”“昔の携帯 通話履歴 警察”などと、自身に及ぶであろう捜査に関して調べたようです」(前出)
また『遺産目当てと言われた女たち5選』や『完全犯罪』『トリカブト殺人事件』『警察24時 覚醒剤』などといったYouTubeも再生していた。
これらについて元妻は「不気味な事件を調べることは好きだったので以前から調べていた。『老人 死亡』の検索は、直前に老人ホームの死亡事故などを検索していたので出てきたのだと思う」と言っているのだが……。
世間にとってはこの事件も、十分“不気味”なものになっている。