'20年4月、息子とキャッチボールや素振りをする阿部慎之助
'20年4月、息子とキャッチボールや素振りをする阿部慎之助
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「本拠地の東京ドームが“ホームランが出やすい球場”、つまりは“ピッチャーにとって不利な球場”との認識を持つ選手もいると聞きます」

そもそも補強に動く必要があるのか

 東京ドームのフェンスまでの距離は両翼100m、センターは122mと、実はもっともホームランが出にくいとされるバンテリンドームと比較しても差はほとんどない。ところがフェアゾーンの敷地面積を比較すると両ドームで594平米、畳にすると約360畳分の差がある

「この面積は神宮球場や横浜スタジアムと大差ない広さで、つまり左中間と右中間が狭まっている東京ドームはやはりホームランが出やすい。もちろん年俸査定では勝ち負けなどの数字以外でも査定されますが、打ち取った当たりがスタンドインする。これほどピッチャーにとってガックリくる球場はないでしょう(苦笑)」

 かつてはFAも含めて、4番打者をかき集めては東京ドームでホームランを量産した巨人。当時を知る子どもたちがプロ野球選手になった今、奇しくも敬遠される要因にもなっているのかもしれない。

「そもそも今年のスタメンを張ったのは、丸佳浩(35)を除いてほとんどが生え抜きの選手ばかり。長年の課題として取り組んできた育成が身を結んだところに、田中にしろ甲斐にしろ、わざわざベテランを獲得して若手の出場機会を奪うことはない。

 あえて優勝チームのバランスを崩しに来ている阿部(慎之助、45)監督。策士である彼は自分のカラーを打ち出すべく、今後はトレードを含めた大改革に打って出るのかもしれないですね」

 再び“球界の盟主”に返り咲くべく、巨人はなりふり構ってはいられないようだ。