時を経ても愛され続けるレジェンド声優たち

次元を演じた小林さん(写真/時事通信)
次元を演じた小林さん(写真/時事通信)
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 6位は2キャラがランクイン。まずは小林清志さんが演じた『ルパン三世』の次元大介。'69年のアニメのパイロット版から'21年に勇退するまで、50年以上の長きにわたって次元役を務めた小林さん。理由としては、「渋くてカッコいい」(京都府・54歳・男性)といった声が多く寄せられ、中には「次元大介に憧れて一時期同じポールモールのタバコを吸っていた」(宮城県・32歳・女性)なんていう声も。 

 次元は洒脱でダンディーなキャラクター。そんな彼にマッチした粋な低音ボイスは小林さんの完全な地声であり、次元は“自分の分身”と語っていたとか。88歳で後任に役を譲った翌年、惜しまれつつこの世を去っている。

 もう1キャラは神谷明が演じた『シティーハンター』の冴羽リョウ。神谷といえば、キン肉マンや『北斗の拳』のケンシロウなど数々の主役声優として一世を風靡してきた。そんな中で冴羽がもっとも多くの声を集めた理由は、「とぼけているときと、カッコいいときの演技の差はこの方でないと」(神奈川県・39歳・男性)や「シリアスとコミカルな演技のギャップがすごい」(千葉県・38歳・男性)という声に尽きそう。

『シティーハンター』は'87年にアニメがスタート。'19年には20年ぶりに新作が映画化され、スクリーンに復活。このときリョウを演じた神谷は70歳だったが、エネルギッシュな声は健在で、続投についても意欲を燃やした。

 ここからは上位の発表。5位は国民的アニメ『サザエさん』でおなじみ、加藤みどり演じるフグ田サザエ。昨年10月には「最も長く放映されているテレビアニメ番組」としてギネス記録を更新。同時に、初回から主人公のサザエを演じてきたことで「同一のアニメキャラを最も長く演じてきた声優(女優)」の世界記録も更新している。

 しかも加藤は『サザエさん』の放送開始から55年、一貫してサザエ一筋! そのためアンケートでも「生まれたときからずっと聞き続けている」(大阪府・57歳・女性)、「日曜の夜はこの人の声で終わらないと締まらない」(三重県・54歳・女性)といった声であふれた。この先も記録の更新を望むばかり。

 4位は山田康雄さんの演じた『ルパン三世』の初代ルパン。「ルパン三世のキャラを作った声優」(東京都・59歳・男性)、「ふ~じこちゃ~んの言い方が好き。独特の抑揚も」(東京都・57歳・女性)、「ルパンそのものが好き。さらに声はより最高」(兵庫県・42歳・男性)。

 この国民的人気は、時におどけ、時にシリアスに、役にルパンらしさを吹き込んだ山田さん独特の節回しがなければ成しえなかっただろう。山田さんが亡くなって'25年3月でちょうど30年、それでもまだ人々の頭の中には、ありし日のルパンがイキイキと生き続けているようだ。