お笑いトリオ・ジャングルポケットの斉藤慎二は今年10月、自身の不祥事によって吉本興業から所属契約を解除された。残る太田博久とおたけはコンビで芸能活動を続ける道を選び、来年3月には2人体制となって初の単独公演『HYDROGEN』開催を発表。
そこで今回、斉藤の事件後から初となるインタビューに応じた2人は、改名を巡る紆余曲折や現在の斉藤との距離感、そしてこれからの『ジャングルポケット』についても『週刊女性PRIME』の取材に赤裸々に語ってくれたーー。
2人だからこそできる「新たなネタづくり」
斉藤は今年7月、テレビ番組のロケ現場で共演する女性に対して性的暴行を加えたなどとして、10月に書類送検。まだ事件は捜査段階で、起訴されるかどうかも明らかになっていない状況だが、斉藤は実質的に“芸能界引退”に等しい状態となっている。
契約解除の発表があった翌日となる10月8日、太田とおたけはそれぞれのSNSで被害者や関係者に謝罪するコメントを出していたが、先々の活動や展望について太田は「おたけともしっかりと話し合い、今後のことを決めていきたい」と触れるだけに留まっていた。
太田「結局、その後も斉藤を含めての話し合いというのは一度もしてないです。僕らは発表の少し前に会社から説明は受けていましたが、その時もすでに斉藤は謹慎状態だったので会うってこともなかった。吉本から『解雇することになった』と聞いて、その後会社に呼ばれておたけやスタッフの方々と今後についての話し合いが始まったという流れです。何年か前に『水曜日のダウンタウン』(TBS系)で『もし斉藤が脱退したら太田とおたけはどうするのか』というドッキリ企画があったんですが、まさか本当にその状況になってしまうとは」
突然トリオからコンビになってしまったジャンポケ。一度解散して、あるいは名前を変えての出直しなど、様々な選択肢はあったがーー。
太田「ふたりでなんとかやっていかなきゃとは思うものの、じゃあネタはどうするかってなるじゃないですか。やっぱりジャンポケのネタは、看板も主軸もあいつ(斉藤)だったんで。僕としては吉本に所属している以上は、ネタが強くないと生き残れないぞと思っています。群雄割拠と言いますか、ウチの事務所には僕らより若くてギャラも安いけど、人気があって面白い子たちがたくさんいます。そこで、一から出直しという意味も含めて、すべて書きおろしのネタで単独公演を開催することになりました」
ジャンポケのネタはすべて太田が作っているが、3人からふたりに、しかもフロントマン的存在だった斉藤がいなくなったことで、すべてが変わってしまった。
太田「ネタ作りに関しては、かなり模索しています。でも、一方で『斉藤がいたから出してない僕らの個性』みたいな部分も確実にあります。よく言われるのは、僕らのネタって基本的に“斉藤のキャラに設定を付け足している”形じゃないですか。ロバートさんほどキャラは突き抜けてないし、東京03さんほど設定はしっかりしてないけど、どちらも半分くらいを目指して、結果ちょうどいい感じの設定でちょうどいい感じのキャラが出てくるというか。僕らはそういう作り方をしていたし、周りからもそう言われていました。
でも、意外と僕とおたけもジャンルで言えばキャラコントのタイプで、これまではずっと斉藤の影に隠れていたというか、斉藤を活かすための要素として割り切っていた。だから最近は設定を作るよりも“まず僕ら自身の要素から作れるネタってなんなんだろう?”っていうところでの試行錯誤の日々です。実際にやってみたら全然面白くなくて、今回の単独ライブが最初で最後になる可能性もありますけど(笑)」
新生・ジャングルポケットとして歩み始める太田とおたけ。しかし、事件を受けてその看板にはネガティブなイメージもついてしまった。