目次
Page 1
ー 最愛の夫と死別してからまもなく1年
Page 2
ー 山一證券の最終面接で落ちバイトをしながら漫画を描く
Page 3
ー 『だめんず・うぉ~か~』でブレイク。結婚・離婚でシングルマザーに
Page 4
ー 叶井俊太郎さんと再婚し最高のパートナーを得る
Page 5
ー 夫が膵臓がんで余命1年、高額の自由診療も試す
Page 6
ー 余命宣告された森永卓郎さんへアドバイス
Page 7
ー 小料理屋の女将や田舎暮らしも視野に

 

 人気漫画『だめんず・うぉ~か~』の作者として知られる漫画家・倉田真由美さん(53)。X上では政治からワクチン問題まで忌憚(きたん)ない意見を書き込み、論客としてニュースに取り上げられることも多い。

最愛の夫と死別してからまもなく1年

 その倉田さんが最愛の夫・叶井(かない)俊太郎さんを膵臓(すいぞう)がんで亡くしてから間もなく1年がたつ。叶井さんは大ヒット映画『アメリ』を買いつけた映画プロデューサーだった。

 一方、プライベートは、自己破産、離婚3回、600人もの女性遍歴があることが有名で、“究極のだめんず”として名を馳(は)せた男性だ。周囲の心配をよそに2009年に結婚した二人だが、長女も誕生し、おしどり夫婦として幸せな日々を過ごしていた。

 しかし、2022年、叶井さんは余命宣告を受け、2024年、56歳という若さで帰らぬ人になってしまった。

 倉田さんは今も悲しみの淵にいる。つらい心境にありながらも、余命宣告後の叶井さんとの日々について、メディアで語ってきたのは、叶井さんを忘れたくないという思いがあるからだろう。

 今回のインタビューも時折、涙を流しながら話してくれたが、叶井さんが元気だったころの思い出話になると倉田さんの顔がうれしそうに輝く。夫を深く愛していたことが伝わってきて、切なくなる瞬間だった。

 振り返ると倉田さんのこれまでの人生は波瀾(はらん)万丈だ。名門の一橋大学を出ているにもかかわらず、就職氷河期で就職できなかった世代でもある。

 漫画『だめんず・うぉ~か~』でブレイクする29歳まではバイト生活で、前夫との結婚離婚を経て、30代はシングルマザーとして奮闘した。そして今回の、叶井さんとの死別。そんな倉田さんの生きざまを振り返る。