3月末の最終回へ向け、盛り上がりをみせる朝ドラ『マッサン』。

「言っちゃうとマッサンは、面倒くさい男ですよね(笑い)。でも、僕は彼のような男がすごく羨ましいし、今の閉塞感が漂っている時代でも、何かしてくれるんじゃないかと期待しちゃいます。彼の持っているパワーや情熱というものは、いろいろな人に与える影響があると思うから」

 10か月間の撮影を先日終え、主人公の亀山政春として生きた時間を玉山に振り返ってもらった。

「"マッサン"として今日はやるべきことをできたのか、毎日寝る前にそういうことを考える毎日でした。ずっと走り続けてきたので、ちゃんと終われたと実感しないままに終わってしまった感覚がありますね」

 と、今の気持ちを話し始めた彼。でも、大阪でのスタジオクランクアップのときは感極まって、目に涙をためていた。

「あのアップのときで、僕の中では気持ち的に終わっちゃったのかもしれない(笑い)。あの日はエリーを看取るシーンとか、大切なシーンの撮影が続いて……。マッサンを演じてきたことをすごく噛みしめながら過ごしていたんですよ。すべてが終わってプロデューサーに"本当に玉山くん、よくやってくれた"という言葉を聞いたとき、自然に涙が出てきたというか、堪えきれないものがありました」

 相手役のシャーロットも、朝ドラ初の日本人ではないヒロインとして注目を集めた。

「彼女は、本当にセンスがいいし、勘も鋭くて。努力できる天才ですよ。だからこれだけ評価され、認められたと思います。僕が持っている引き出しを、自然と彼女が開けてくれたかな、とも思いますね」