新素材で環境と体験の両立?

 紙ストローの改良を重ねてきたものの、利用者の声に大きな変化は見られなかった。

 そこでスターバックスは、環境負荷の低減と利用者の体験向上を両立するため、総合化学メーカー・カネカが開発した「生分解性バイオポリマー Green Planet(R)」を使ったプラスチック製ストローへの切り替えを決断したという。

「お客様の体験向上、飲み心地の追求をし続け、環境負荷低減とともに両立できる素材である、生分解性のバイオマス度99%のストローへの切り替えに至りました」

 公式サイトの情報によると、この新ストロー「Green Planet(R)」の原料は主に植物油。植物が光合成によって大気中のCO2を吸収する特性を活かしており、その吸収量と焼却時に排出されるCO2がプラスマイナスゼロとなる仕組みだそうだ。また、紙ストローに比べ重量が約半分に抑えられ、輸送や廃棄にかかるエネルギー消費も削減されるなど、ライフサイクル全体での環境負荷が軽減されることが確認されたとのこと。

 さらに、この新ストローは紙ストローの弱点だった「時間が経つとふやける」という課題を克服。フラペチーノなどを最後まで快適に楽しめる仕様となっているそうだ。

 今回の決断には、利用者から寄せられたリアルな声に真摯に向き合い、飲み心地を重視する一方で、環境への配慮も欠かさないというスターバックスの姿勢がうかがえる。