食事回数、食事量も見直し
×「食事は1日3食で栄養バランスよく」 ◯「食事は1日2食で空腹タイムをつくる」
多くの健康本でオススメされているのが、「1日3食食べて、栄養バランスを意識した品目をとること」。一方で、「1日2食」を提唱する人や、プチ断食を実践する有名人もいる。
「2016年にオートファジーの研究で大隅良典さんがノーベル賞を受賞し、飢餓状態が細胞の生まれ変わりを活性化させることが広く知られるようになりました。
また、運動をしないのに、栄養をとりすぎることも問題視されています。運動習慣がない、あるいは、お腹が減っていない状態なら、2食に抑えて“空腹タイム”を設けたほうがいいという考えが出てきました」
満腹感は「血糖値が上がっているからこれ以上食べなくていい」という身体からのサインだ。それを無視して食べすぎると、自律神経の不調を招く原因に。血糖値が高い状態が続くと糖尿病などの原因にもなり、免疫細胞の働きも低下する。
健康のためには、朝食と昼食の間は5時間以上空け、寝る3時間前には夕食を終えて空腹タイムを確保したい。
「例えば、ライフスタイルの関係で夜にしっかり食べるなら、朝は飲み物だけにする。その日初めての食事となるランチは胃腸に負担をかけないうどんやそば、おにぎり程度にしておく、といった調整をするのがおすすめです」
朝食は、豆乳や甘酒を口にする程度でも十分だという。
身体をたくさん動かす職業なら、3食しっかり食べて、消費するエネルギーを補充する必要がある。自分のライフスタイルに合わせた食事回数、食事量を見直してみよう。
×「飲酒の習慣は病気のリスクを上げる」 ◯「飲酒の時間を守れば、免疫力アップ」
「酒は百薬の長」という言葉がある。一方、「お酒は少量でも飲まないほうがいい」という説も。結局、飲んでいいの? 飲んじゃダメなの?
「アルコールは身体にとって毒なので、それを排出するために、身体は尿量を増やそうとします。実はその際に、副交感神経が優位になり、心身がリラックスして免疫力がアップ。同時に血液がサラサラになる、血流が良くなって身体が温まるといった健康効果がもたらされるのです。
ただし、その効果は飲み始めてから1~2時間くらいで消えてしまうことを覚えておいてください」
注意すべきは「飲み続ける時間」と、石原先生は指摘する。
「絶対にダメなのは、長い時間をかけて、ダラダラと飲みすぎてしまうこと。胃腸にも肝臓にもすごく負担がかかるし、眠りも浅くなります」
2軒目、3軒目と“はしご酒”をしたり、時間もお金も気にならない家飲みを遅くまでしないよう、飲酒時間にはご注意を。お酒の種類にも気を配ると、よりメリットが!
「食事のおともに、その季節においしいと思うお酒を少量飲む。冬なら赤ワイン、日本酒の熱燗(あつかん)、焼酎のお湯割りなどで身体を温めてください。ビールは身体を冷やすので、冬は最初の1杯だけにするといいですね」