「この点については複数回にわたりお伝えしております」

 番組の企画で兒玉さんの卵子凍結を担当したクリニックは、東京でも有名な不妊治療の医療機関。HPでは高い妊娠率をうたい、ドクター紹介欄には女性を含む複数の医師にまじって男性院長の顔写真も掲載されている。

 そもそも、不妊治療や卵子凍結で患者側が女性の医師を選ぶことは可能なのか。不妊治療を長く経験している女性に話を聞いた(当該クリニックへの通院歴はなし)。

「私が通っているところは東京でかなり有名な不妊治療のクリニックですが、先生は一切選べません。診察日にクリニックに行って初めてその日の先生が誰かわかります。そもそも、不妊治療は担当の先生がいる日を選んでいくのではなく、周期によって通院するので、同じ先生にお願いし続けるのは難しいかなと私はあきらめていました。

 ただ、私はもう慣れたので男性医師でも抵抗はありませんが、やっぱり女性の先生がいいという人がいるのも事実です。実際、先生を事前に指定できる病院は女性の先生に希望が集中して、なかなか予約がとれないと聞いたこともあります」

 兒玉は女性医師による診療が選べるからそのクリニックにしたという。せめて診察だけでも女性の医師にできなかったのか、クリニック側からは以下のような回答がきた。

「この度、当クリニックに関するSNS投稿により、多くの皆様にご心配をおかけしておりますことを、大変心苦しく感じております」としたうえで、「オンエアされている動画にもございますように、今回の症例は非常に難易度の高いものであり、患者様の安全を最優先としたうえで、最適な医師を選択しております。また、この点については、番組制作会社を通じて複数回にわたりお伝えしております」とコメントした。

 兒玉の度重なる要求に対して、男性の院長が最適なのだと頑なに主張し続けたクリニック。クリニック側が安全面から“最適な医師”を選ぶことは理解できるが、だからといって、患者にとって“最適な医師”を考慮しなくていいわけではないと思うが――。

 なお、クリニックのHPにある《よくある質問コーナー》には、「女医の希望は出せますか?」という問いに対して「はい。ご希望の医師を選択して下さい」と書かれている。

※クリニック側は週刊女性PRIMEの質問に対し、引き続き事実確認を進め、進捗があり次第伝えるとしている。追加の回答が届いたら追記する。