ただ、子どもが産まれた瞬間から育児は始まる。ただでさえ夫婦共働きの家庭が増えている中、男性がゆっくりと父親になるのでは、母親になる女性の負担が大きすぎるだろう。男性がなるべく早く育児に参加するために必要なことは、“強制はせず、レールを敷いてあげること”だと岡野さんは続ける。

具体的な案を出してレールを敷いてあげる

NPO日本家族問題相談連盟理事長で、夫婦問題研究家として活躍する岡野あつこさん
NPO日本家族問題相談連盟理事長で、夫婦問題研究家として活躍する岡野あつこさん
【写真】ママ500人に聞いた「夫の育児参加への不満」1位は意外な回答だった

「男性は“とにかく育児に参加しろ”と言われても、どう参加していいのか分からないことが大半です。ですから、“こういう風に参加してほしい”“こういうことを手伝ってほしい”と具体的な案を出して、レールを敷いてあげる必要があります。この場合、男性が育児にすぐ飽きてしまわないよう、楽しいことから経験させるのが得策でしょう。

 女性は子どもができると嬉しさと責任が相まって、どんどん自分の世界へ入り込んでしまう傾向があります。そうなると、男性にとって育児が他人事になってしまうのです。子どもが産まれる前から“楽しみだね”と話題を振るなどして、子育ての輪に入れることも必要です」

 今、子育てに悩む女性も、これから子育てに臨む女性も、ぜひ実践してみては――。