納豆巻きにヨーグルトをプラスするだけでも腸活に 撮影/山田智絵
納豆巻きにヨーグルトをプラスするだけでも腸活に 撮影/山田智絵
【イラスト】カンタン解説!発酵食品がなぜ大切なのかがわかる図解

 とり方にもポイントがあるという。

乳酸菌は体内に数日しか留まらないといわれるので、ヨーグルトなら1日に1カップ(約200g)を食べることを目安にするといいでしょう。また、他にもいろいろな発酵食品を食べてほしいですね。

 例えば、冷めたご飯は食物繊維と同じような働きをするので、コンビニで納豆巻きを買って、デザートにヨーグルトを食べるだけでも簡単に腸活になります。腸活は長く続けることが大事なので、ちょっと意識はしつつも頑張りすぎないのがポイントだと思います

 身体に良いからといって同じものばかり食べ続けるのもよくない。

「腸の中もダイバーシティが大事なんです。先ほどの3つのステップを成立させるためにも、偏らずにいろいろな食材をとって多様な腸内細菌を育てることが望ましいです」

 お通じの改善はだいたい数日から1週間程度で体感し始めることが多いそう。では腸内環境が整うと、免疫機能はどれくらいで整っていくのだろうか。

「個人差はありますが、免疫の向上にはそれなりに時間がかかります。元のバランスが崩れている人であればなおさらです。薬ではないので、腸活でいきなり花粉症が改善するとか、今年の花粉症対策に間に合う、とまでは言いきれません。

 ですが腸活は一生もののことです。今年間に合わなくても来シーズンやこれからの将来に備えて、花粉症に限らず、さまざまな病気になりにくくするためにも腸を元気にして免疫のバランスを整えることは欠かせません。皆さんも、ぜひ今日から腸活を始めてほしいです」

國澤純先生●国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所医薬基盤研究所副所長。ヘルス・メディカル微生物研究センターセンター長。ワクチンマテリアルプロジェクト/腸内環境システムプロジェクトプロジェクトリーダー。東京大学や大阪大学、神戸大学などの客員教授や招へい教授なども務める。
國澤純先生●国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所医薬基盤研究所副所長。ヘルス・メディカル微生物研究センターセンター長。ワクチンマテリアルプロジェクト/腸内環境システムプロジェクトプロジェクトリーダー。東京大学や大阪大学、神戸大学などの客員教授や招へい教授なども務める。

お話を伺ったのは……國澤 純先生●国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所 医薬基盤研究所 副所長。ヘルス・メディカル微生物研究センター センター長。ワクチンマテリアルプロジェクト/腸内環境システムプロジェクト プロジェクトリーダー。東京大学や大阪大学、神戸大学などの客員教授や招へい教授なども務める。著書に『腸のすごい世界』(日経BP)、『「善玉酵素」で腸内革命』(主婦と生活社)など

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取材・文/荒木睦美