日常の気になる疑問を解決!りんごがワックスを塗ったようにテカテカなのはなぜ?知って楽しいおもしろ雑学を友達や家族にも教えてあげよう。
知って楽しい!おもしろ雑学
Q.りんごがワックスを塗ったようにテカテカなのはなぜ?
A.りんごのテカテカは食べ頃のサイン!鮮度保持にはポリ袋と温度調節が肝。(一般社団法人青森県りんご対策協議会 里村桃子さん)
果物の中でも比較的安価で、年中手に入るりんご。
店頭には真っ赤、黄色、黄緑など色鮮やかなりんごが並ぶ中、「表面がテカテカしているものを見かけたことがあるかと思いますが、あれはワックスではなくりんごの天然成分なんです」と話すのは、青森県りんご対策協議会の里村桃子さん。
「テカテカの正体は、りんご自身が内側からつくり出す天然の油で、油上がりと呼ばれています。この油は、成熟にともなって皮の表面に出てくる、リノール酸やオレイン酸などの不飽和脂肪酸が分泌したもの。つまり、油上がりしたりんごはよく熟した証拠でもあり、食べ頃のサインなんです」(里村さん、以下同)
テカテカ効果は、りんご自らが新鮮さを保つためでもあるという。
「自ら体内で生成した油を表皮にまとうことで、水分蒸発を防いでいます。りんごの内部から水分が失われないようにするこの働きは、人間に例えると肌の乾燥を防ぐための保湿クリームのようなイメージですね。
ただ、油上がりしているりんごは熟しているので、なるべく美味しいうちに、早めに召し上がることをおすすめします」
また、油上がりはすべてのりんごに同様にみられる現象ではないので注意が必要。
「油上がりしやすいのは“つがる”や“ジョナゴールド”といった品種。“王林”などは熟しても、油上がりは見られません。テカテカじゃないから熟していない、というわけではないのです」
すぐに食べない場合は、ポリ袋に入れて、涼しい場所や冷蔵庫内で保管。
「秋、冬でも暖房で暖めた室内は避けて、口を閉じてポリ袋に入れて冷蔵庫に。長めに保存する場合は、新聞紙やキッチンペーパーなどに包んでからポリ袋に入れると、乾燥が防げてみずみずしさを保てます」