「葛藤や苦しい過去がグループの味」
阿部大地はドラマや舞台などで役者として活動を続けてきたものの、思うように芽が出ず、プレイヤーではなく脚本や演出などの裏方に専念しようと考えていた。しかし、そのタイミングで、同グループに加入の誘いを受けたという。
「僕は8年間ずっとお芝居をしてきて、いろんな関係者の方に“売れるよ”と言われ続けてきたんですけど、結局売れていなくて。『真夜中のサーカス』に加入する前まで、歌とダンスがとにかく苦手で“二度とやらない”と啖呵を切っていました。
でも、もしかしたらそういう逃げの姿勢が自分のダメなところだったのかもしれないと今は思います。グループに加入したことを機に、歌やダンスに挑戦することになりました。自分が逃げてきたことと向き合うことで、殻が破れるんじゃないかと思っています」
グループでは仮面を被り、Nicoとして活動する新里宏太。過去にはアニメ『ONE PEACE』のオープニングテーマを歌い、レコード大賞最優秀新人賞を受賞したこともある。
「デビューしたのが右も左もわからないころの17歳で、有名作品の主題歌だったということもあって“自分の実力はすごい”と自惚れモードに入ってしまい……。気が付いたらたくさんの人が自分の周りから離れてしまっていて。新里宏太という存在で活動をすると雑念があるので、別人格のNicoとして仮面は外さず活動をしていく予定です。今回のグループでの活動は自分の人生の中で久しぶりの転機だと思っています」
こうした各々が抱える葛藤や苦しい過去がグループの味だと、新里は続ける。
「メンバー全員がそれぞれ挫折を経験していて、再起のための“何か”を探しています。全員が沸々とした熱量を抱えているので、本番はそういう思いがぶつかり合って、化学反応が起こるんじゃないかなと思います」