不調は認めればラク!年齢の波を乗りこなす

昨年デビュー30周年を迎えたTRFのダンサーCHIHARUさん((C)avextraxより)
昨年デビュー30周年を迎えたTRFのダンサーCHIHARUさん((C)avextraxより)
【写真】約25年ぶりのTRF日本武道館単独公演で約8500人を熱狂させたTRF

 ライブにかける情熱は今も変わらないCHIHARUさんだが、40代後半に体調の変化を感じるようになった。

「ウォーミングアップをする中で、徐々に足の痛みを感じるようになって、膝や腰の痛みも増してきて。疲れは抜けなくなるし、もう踊れないかもと思いました。ホルモン療法やスポーツマッサージで落ち着いてきましたが、メンテナンスはマストです。自分の不調に合ったサプリメントを飲んだり、水を温泉水に変えたり、“これいいよ”と聞いたら柔軟に取り入れていますね。不調を更年期だと思いたくない気持ちもあるかと思いますが、早く認めて対処したからスッとラクになれた気がします」

 また、ケアと並行して完全に休む日を意識的に設けている。一日中ソファでテレビを眺めて、自分で自分を労るそう。アクティブなイメージとは違う姿だ。

「オフの日に旅行なんて行きません、むしろ行きたくない(笑)。断然、家派です。ダンス以外はどんくさくて、スーパーのお会計でもたつくし、レシピどおりの料理は作れても、あるものでササッと作るのは苦手。先々を考えると不安になるから今のことしか考えられないし、友達にも“人生設計しなよ”って言われるくらいです」

 そう笑うが、目の前のことに全力で集中してきたからこそ長らくエンターテインメントを提供し続けてこられたのでは?

「ダンスって突然うまくなることはなくて地味な基礎練習の積み重ね。私はやるべきことを黙々とこなすのが好きだから、結果が出なくても諦めずに続けてこられたと思います。“継続は力なり”に尽きますね」

 自ら踊るだけでなく、最近は中高年向けにダンスレッスンも行っている。健康寿命を延ばすことを目指し、医師や理学療法士監修のもとSAMさんが考案した『ダレデモダンス』だ。

「普段使わない筋肉や関節を動かす振り付けで、trfの曲に合わせて踊るのでダンス初心者も楽しくノリノリ! 膝痛や冷え性がやわらいだという人、84歳で1年以上通っている常連さんもいます。人生100年時代を元気に生きるために、運動はもちろん大事。そこにレッスンで何を着よう、仲間と何をしゃべろうって楽しみが増えると生活にハリが出て若々しくいられる。私自身この先もずっと踊り続けて、ライブ活動や振り付け、後進の育成など楽しみながら究めていきたいと思います」

<取材・文/廣瀬亮子>