制服姿や同じ年頃とみられる男女の献花も目立つ。マンションの住人は、
「女の子が献花台の前で泣きじゃくって、それがたまらないんです。本当にいい子だったから」
いつまでも献花台から離れようとしなかったり、帰り際に、まるでそこに手柄さんがいるかのように手を振って帰っていく姿もあった。
遺族も深い悲しみに包まれているようだ。
「事件から数日後、手柄さんのご両親とお兄さんの3人が外出するところを見かけました。お父さんは、マンションの管理人さんに会釈をして挨拶をしたりと気丈に振る舞っていましたが、お母さんは肩を落として憔悴しきった様子。歩くのもやっとのようで、お兄さんの手を握り締めて、すがるように歩いていました」(同じマンションの住人)
普通の普通の家庭に行きたい

谷内寛幸容疑者の中学時代のSNSには、家族に対する嫌悪感が綴られて
谷内容疑者は2024年末ごろから同区内の建設会社で作業員として働き、会社の寮に住んでいたという。
「取り調べに対して黙秘を続けているようですが、手柄さんとの接点は見当たりません。彼の自室から未使用の包丁が見つかったのと、事件を起こす約1時間半前から現場周辺を徘徊していたことから、警察は以前から通り魔的な犯行を計画していた可能性があるとみて調べています」(前出・全国紙社会部記者、以下同)
明確な動機が明かされず、いまだ謎多き事件。容疑者は中学時代、SNSに試験勉強や受験の悩みをつづる一方、
《違う家にうまれたかった》
《うまれる先を間違えたわほんとに》
《普通の普通の家庭に行きたい》
と、家族に対する嫌悪感を吐き出し、山奥で他人と暮らしたいといった、断絶も願っていた。