■動脈硬化を防ぐ「食事」が認知症悪化を防ぐ
認知症には「血管性認知症」という脳卒中にともなって起こるタイプがあります。脳卒中は高血圧や脂質異常症などによって動脈硬化が進むと起こりやすくなるため、動脈硬化を防ぐ食生活を心がけたいもの。肉や塩分は控えめにし、野菜や果物、魚などを多くとるようにしましょう。
認知症の約7割を占める「アルツハイマー型認知症」も、動脈硬化予防が有効であることが、近年の研究でわかってきました。なんと、アルツハイマー型認知症を発症するリスクは、高血圧の人で3倍、糖尿病の人で2倍も高まるのだとか。血圧や血糖値が高い人は、認知症予防のためにも、早めの対策を!
■歩くなどの「軽めの運動」でも効果あり
運動は、特に「アルツハイマー型認知症」の予防に効果があることがわかってきました。例えばダンスは、認知症の発症率を76%も低下させるのだそうです。ダンスはちょっと苦手だという人には、ウオーキングがおすすめです。軽めの運動でも、認知症の予防には十分有効だとされています。
■「頭を使う」習慣で発生リスクを減らす
脳は筋肉と同じで、使わないと弱くなり、使えば使うほど活性化して、強くなるという性質があります。クイズやパズルを解く「脳トレ」をはじめ読書や美術鑑賞、楽器演奏なども脳を活性化させ、認知症の発生リスクを減らせるとされています。
認知症でまず低下するのは「新しいことを覚える」「いろいろなことを思い出す」などの記憶機能や「計画を立てて行動に移す」という実行機能だそう。これらの低下を防ぐには、料理のように献立を決め、必要なものを買い、段取りよく作るといった行為が有効です。同じ理由でガーデニングもおすすめ。楽しんで行うと、さらに効果アップ!
(イラスト/フジサワミカ)