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 40度近い猛暑がニュースになる今年の夏。寝苦しい夜が続き、眠りが浅くなって疲れがとれないと訴える人が多いようです。「夏はシャワーだけ」という人が多い思いますが、この時期の健康管理にぜひ利用したいのがお風呂。お風呂博士が教えるメソッドを取り入れ、夏の疲れをリセットしましょう!

●お話を伺ったのは石川泰弘さん

(株)バスクリン広報責任者。温泉入浴指導員、睡眠改善インストラクターの資格を持ち、順天堂大学大学院スポーツ科学研究科・修士課程を修了。著書に『たった一晩で疲れをリセットする睡眠術』(日本文芸社)などがある。

■快眠に直結するお風呂習慣

「バスクリンお風呂博士」として知られる石川泰弘さんは、睡眠改善インストラクターの資格も持つ健康のプロ。「夏の不眠こそが、さまざまな体調不良の原因である」といいます。カギを握るのが自律神経――。

「正常なリズムなら夜に近づくと眠気が訪れ、副交感神経が優位の状態で、自然と深い眠りに入れますが、リズムが崩れ、交感神経が優位だと深い眠りが得られず、疲れがとれない、風邪をひきやすくなるといった不調を引き起こすのです」

 そこでおすすめしたいのが、夏の入浴習慣。とかくシャワーですませがちな季節ですが、夏こそ湯船で身体を温めてほしいと、石川さんはいいます。

「眠気は体温の変化と密接に関わりがあり、体温が下がると自然な眠気が訪れます。お風呂で温まり少し体温を上げると、そのあと体温が下がる。この変化によって、心地よい、深い眠りが得られるのです」

■夏の冷え性対策や免疫力アップも

 エアコンや、冷たいものの食べすぎなどが原因で起こる夏の冷え性も、入浴により改善すると石川さんはいいます。

「冷え症のいちばんの問題は血の巡りの悪さ。お風呂で温まると、血管の内側に一酸化窒素が発生し血管そのものが薄くなります。その結果、血液の通り道が広くなり、流れが改善。また、水圧の効果で心肺機能が高まるため、血流改善には非常に効果的です」

 さらに、お風呂で発汗させることは、免疫力アップにも欠かせないことだと石川さん。

「エアコンのきいた部屋で暮らし、運動不足になりがちな現代人は、汗をかくのが苦手。汗腺の働きが鈍っているため、発汗による体温調節がスムーズにいかない人が多いようです。お風呂に入って体温を上げ、しっかり汗をかくことで、病気に対する免疫力も高まるでしょう」

■お風呂博士に聞く、夏の入浴法Q&A

 ここからは一問一答で、お風呂の効果をさらに効果的に取り入れる具体的な方法を聞いていきます。