【好評連載・フィフィ姐さんの言いたい放題】日本時間1日夜から2日にかけて、アメリカ大統領選挙に向けた候補者選び最大のヤマ場といわれるスーパー・チューズデーが行われ、共和党のドナルド・ジョン・トランプが圧倒的勝利をおさめた。繰り返される過激な発言で批判を受ける一方、確実に票を獲得していくトランプ氏。なぜ彼は支持されるのか、その背景に渦巻く、アメリカが抱える問題にフィフィは注目する。
トランプ氏を支持している層とは?
スーパー・チューズデーにおいてトランプ氏が圧倒的勝利をおさめたことにより、彼が大統領になる可能性が冗談では済まされない事態になってきました。ヘイトスピーチとも受け取れる過激な発言にはじまり、パフォーマンス過多とも言える彼が、それでもなぜ支持されるのでしょうか。
トランプ氏を支持している層として、まず挙げられるのは、白人層のブルーカラー。自分たちが白人であるということに自尊心を持ち、有色人種にたいして偏見や差別意識を持っている人たちです。
しかし重要なのは、その有色人種である黒人やヒスパニック系にもトランプ氏を支持する人たちが多いということです。つまり、これはアメリカの特徴でもあるのだけど、移民のなかにも階層があり、そのなかにおいて排他意識が働いているということ。基本的に新たにやってくる移民はハングリー精神に満ちているので、先にいる移民たちは、自分たちの職が奪われてしまうのではないかという危機感に苛まれるわけです。
こうした層が主となって、今回トランプ氏を支持したことにより、いくら口先できれいごとを言っていても、実際には差別意識や移民への危機感を持った人たちがアメリカには潜在的に一定数いるということを、数字として露呈する形となりました。