今では年末の風物詩となった紅白歌合戦。しかし当初は正月番組として放送されていた。
「’53年に行われた第4回から、大晦日の番組として放送されるようになりました。この年だけは紅白が2回放送されたんです。第1回は男女7組だけだった出場歌手がどんどん増え、現在では約50組が出場。2部構成に変わりました」
その年に流行った曲を年末に振り返る。そのスタイルに決まっていった。
「第20回には、その年の流行歌ではなく、出場歌手の代表曲を歌ったんです。当時、テレビ東京の前進・東京12チャンネルの時代に“懐メロ”という言葉が生まれ、ブームになっていました。平成に入ってからは、昭和の曲を振り返るような内容が多くなりましたね。往年の楽曲を歌ったり、今年流行した曲でないものを歌ったりと、わりとベテランの方が昔の曲を歌うようになり、普遍的な要素も入ってきました」
歴代の出場歌手はのべ3000人を超える紅白。近年には海外アーティストの出場も増えた。第41回にシンディ・ローパーが、第62回にレディー・ガガも映像出演。同回には東方神起などの韓国人アーティストも3組参加するなど、「時代や流行に沿った変遷も見られる」(合田さん)そうだ。