フジテレビの“木10”といえば、『昼顔』『ディア・シスター』など、女性視聴者を意識した作品を放送している。今クールに登場した『オトナ女子』(木曜夜10時~)も、篠原涼子が2年半ぶりに連続ドラマに主演することで早くから話題になっていた。
篠原は、一昨年春の同局『ラスト・シンデレラ』以来の連ドラ主演で、この作品は平均視聴率15.2%、最高視聴率17.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。女であることを忘れた“オヤジ女子”のヒロインを見事に演じ、好評を博した。
今回の亜紀は、その対極ともいえる、いくつになっても“女子”でありたい女性。篠原とは『ラスト・シンデレラ』以来のタッグとなる中野利幸プロデューサーは、制作の背景をこう語る。
「僕は作品を作るとき、いつも女性たちと話してヒントを得ています。今の女性は年を重ねてもきれいだし、美しくあろうと努力しているようですね。昔は加齢や出産を機に女性は“オバタリアン”になりがちでしたが、最近は見かけなくなりましたし、言葉自体が死語に。本作では、今の時代を生きる女性の姿を描きたいと思いました」
亜紀と同い年の女友達、肉食系の大崎萠子(吉瀬美智子)と、バツイチで3人の息子を持つ坂田みどり(鈴木砂羽)も、もっか幸せ探し中のオトナ女子だ。
「明るくて前向きで周りも元気にしてくれる篠原さん、クールビューティーなイメージだけど天然でチャーミングな吉瀬さん、姉御肌でサバサバした鈴木さん。当初から、このお三方をキャスティングしたいと思っていました。3人の女性が三者三様の物語を展開します。誰かに共感し、応援していただければ」(中野プロデューサー)
亜紀が仕事で手がける恋愛アプリの監修を頼む偏屈な脚本家・高山文夫役の江口洋介、亜紀の会社の社長で萠子の恋のお相手になるプレーボーイ、栗田純一役の谷原章介も、中野プロデューサーの望みどおりのキャストだ。
実力派の女優・俳優がそろい、NGも少なく、独特の雰囲気が魅力の文夫が行きつけのカフェなど、落ち着いた色調のセットの中で撮影は快調に進んでいるという。現場の雰囲気は?
「涼子さんの醸し出す雰囲気が温かいからか、アットホームな感じです。涼子さんが控室にいると江口さんが話しかけ、みんなが集まってきて会話が盛り上がっていますね」(中野プロデューサー)
女優3人は、カメラが回っていなくても大の仲よし。
「どこでご飯を食べようとか、美容ではこういうのが流行っているとか。まさに亜紀、萠子、みどり、そのままです(笑い)」(中野プロデューサー)
これまでの物語は、年下の恋人・山岡伸治(斎藤工)と別れた亜紀が、編集者の池田優 (平山浩行)に結婚を前提にした交際を申し込まれる。萠子は栗田とのデートにウキウキし、みどりは息子の担任の沢田健太 (千葉雄大)が気になる様子。
11月5日放送の第4話では、3人の物語はさらに展開するが、お楽しみはほかにも。
「日本の連ドラだと、最初に登場した男女の悲喜こもごもを描くストーリーラインが多いけれど、本作は違います。池田、沢田の登場が第2話だったように、この先もさらなる男性陣が登場します。ぜひ“男性図鑑”もお楽しみに!」(中野プロデューサー)
亜紀たち女子は、いったい誰と結ばれるのか、目が離せない。
「まさに『週刊女性』の読者世代の女性のためのドラマです。いつまでもきれいでいたいと思う女性が見て元気になってもらえれば」(中野プロデューサー)