犬と猫で共通してかかる費用は、ペットのホテル代。ペット連れ不可の場所へ飼い主が泊まりがけで行くときなどに必要となる。泊まりがけではない買い物や外食などの場合は一時預かりを利用する。
「当社の場合、ペットホテルは1泊2日が会員様で3020円から。一時預かりは1時間当たり会員様で300円から。ペットの体重によって金額が変わってきます」(中本さん) 犬も猫も高齢になるほど、日々の費用はかさんでくる。
「老犬・老猫向けのフードは、どんどん対象年齢が上がっており、年齢に応じて種類が増えてきています」(中本さん)
人間と同様、高齢になると病気にかかりやすくなり、そのために療養食になると普通食の倍以上の値段になる。
■事前におおよその費用を知っておく
かわいいペットにはついついお金をかけたくなるけど、現実を考えると節約もしなくてはならない。そのコツは?
「優先順位をつけておきましょう。ごはんやトイレ用品、治療費ははずせません。洋服やトリミングなど、装飾や娯楽に近いものは“上乗せ”として考えましょう」(ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢さん)
あらかじめ予算を決めておき、それ以上は使わない。かわいいアイテムも、必要なければガマンする。
ペットを飼ってみたものの「こんなにお金がかかるとは……」ということにならないように、事前におおよその費用を知っておくことが大切なのだ。
「くれぐれも自分の老後資金をペットのために食いつぶさないように注意してください」(風呂内さん)
具体的な節約方法は、
「まずは安めのペットフードから始めて様子を見ましょう。最初に高いものを与えると、安いものを食べなくなる可能性があります。安いもので問題がなければ、グレードを上げる必要はありません」(風呂内さん)
日々かかるものについては、ネットの定期便割引を利用したり、量販店で値段を比べてから購入したりするのも賢い方法だ。
「例えば、食事用のおわんをペット専門店で購入すると割高ですが、100円ショップにも似たようなものがあります。代用品を見つけて工夫しましょう」(風呂内さん)
ペットとの遊び方にも節約のコツがある。
「ドッグランは公的な運営で無料のところがありますので、そういったところもうまく利用しましょう」(風呂内さん)
ペットを預けるときは、ホテルだと高くつくので、仲のよい犬友・猫友をつくっておき、頼れる人とお互いに預け合える関係を築いておくという手段もある。
また、そもそもコストがかからないようなペットを飼うという選択肢も。
「エサ代がいちばんかからないのは小鳥ですね。1か月500円から1000円ぐらいで収まります」(中本さん)
ウサギやフェレットも人気で、エサ代は月2500円ぐらいだとか。
「なかでもハムスターは、小さいお子さんが自分で世話をするのにも最適で、エサ代も月500円から1000円程度です」(中本さん)