「永遠に二流の人の話し方」で真っ先に思い浮かぶ特徴は、「相手が聞きたいことも、自分が話したいこともわかっていない」ことである。

あなたの話は「独り言」ではありませんか?

【1】「相手の興味・ニーズ」を理解せずにペラペラ話す

 会話能力が低い人は往々にして、「相手が何に興味をもっているか」を見事なほどに察知しない。

 彼ら彼女らは退屈な話をいかにも「全人類の共通関心事項」ないし、「自分の話すことはすべて、世紀の一大発見」であるかのように、ポイントレスに話し続ける。

 検索エンジンが発達したこのご時世、人と話すときに重要なのは、相手のニーズ・関心事項を事細かに聞きながら進めることである。ネットとグーグル、ヤフーのおかげで、会話において人は関心のあるトピックにどんどん飛んでいく傾向が強まっており、ダラダラとポイントのない的外れな会話に対する聞き手の怒りは、容赦ないものになっている。

「相手のニーズを理解しないで進める話は、もはや完全に独り言で、コミュニケーションでも何でもない」と肝に銘じなければならない。

【2】「的外れな自己アピール」をしまくる

 二流の話し方しかできない人は結果的に、相手の興味を踏まえないので、「的外れなアピール」をしまくって周囲を唖然とさせる。

 同じ商品・サービスを売るにしても、相手のタイプによって「どんなストーリーが刺さるか」は変わってくる。相手のニーズや価値観を踏まえたうえで、それに応じたストーリーを奏でないと、相手の心には響かない。

 これは私たちが、狙っている意中の相手にアプローチするときを考えるとわかりやすいだろう。

 もし相手が重視するのが「家庭重視の男性像」なら、いかにあなたが奥さんに尽くすタイプで、週末は子どもをディズニーランドに連れて行くのが夢であるかをアピールしなければならない。

 反面、相手が求めるのが「経済的な安定性」なら、その彼女に「ディズニーランドうんぬん」をアピールしても無駄である。むしろいかに貯蓄志向で、リスクを嫌い、安定運用を心がけているか、隙あらば貯金が趣味だという「相手のツボにはまるストーリー」を打ち出さなければ、彼女には響かないのだ。

 人によって「刺さるストーリー」は変わることをくれぐれも忘れてはいけない。相手のニーズや興味を無視した「的外れの自己アピール」では、相手の心に響くわけがないのだ。