'05年、大阪でのコンサートで稲垣吾郎が男性ファンからしつこく野次られると、「うるせぇよ、ボケ!」とマジギレ。ドラマ『プライド』(フジ系)の撮影中、木村の打ったアイスホッケーのパックが女性ファンに命中し、ケガを負わせたこともあった。しかし、いずれも本人が謝罪している。
「木村はぶっきらぼうで……。すごく不器用なんだと思うんです。初対面でペラペラしゃべれるタイプじゃない」
常に熱く自分流を貫くため、誤解を招くことも多い木村に対し、元チーフマネージャーのI氏はいつもそんなふうにフォローしていた。
これまでに幾度か木村がジャニーズ事務所から独立するという噂が浮上したことがあった。最初に独立の噂が立ったころのインタビューでは、
《ケンカして別れるのも成長じゃないですか。時間が経つってことは何らかの形で成長してることだと思う。ケンカしたときの気持ちっていうのはケンカしたときにしかわからないんだから。これは自分だけの考えかもしれないけど、俺はそれも成長と呼びたいな》(JUNON'96年7月号)
メンバーに背を向けてでも、事務所に残る。彼はどんな思いでそう決意したのか。SMAPとして生きた28年間は、いつも自信に満ちた“成功者”であり、時代の風は彼を後押しした。その瞳に曇りはなく、選ぶ道は正しい道。誤算はなかったはずだった。しかし、時代の足並みにも少しずつズレが生じてくる。
彼の“決断”が導く行き先はどこなのか。いまはまだ語らない「本当のこと」を聞ける日を待ちたい。