そのほかの深夜枠では『勇者ヨシヒコと導かれし七人』(テレビ東京系・金曜深夜0:12)を除き、どれもこれも頭打ち状態。

「シーズン3となる『勇者ヨシヒコ』は、いつもどおり、中年世代にはたまらないゲームあるあるサーガコント。出たがる人気俳優が引きも切らない、カルト的面白作品に仕上がっています。

『警視庁ナシゴレン課』(テレ朝系・月曜深夜0:15)は、ぱるること島崎遥香を出すためだけに作られたドラマ。ネット配信の普及目的で、月曜の深夜という僻地の枠で鋭意営業中。

『吉祥寺だけが住みたい街ですか?』(テレ東系・金曜深夜0:52)は、ドラマというよりロケ番組。カテゴリーとしては『ヒルナンデス!』と同じです。

 そして、柄本佑の『コック警部の晩餐会』(TBS系・水曜深夜0:10)は“深夜の飯テロ”というテレ東が耕した畑を踏み荒らすような内容。深夜に料理を出せば話題になると考える、その浅薄さが見ていて恥ずかしくなります。

『とげ 小市民 倉永晴之の逆襲』(フジ系・土曜23:40)は、苦情係が奮闘する“生きる”的な話かと思ったら、ただ振り回されっぱなしで、ひねりゼロ……。

 要潤の『実況される男』(フジ系・金曜24:55)も昔なら“画期的”と言われたでしょうけど、今のフジだと“断末魔”にしか見えない。打つ手がないからいろいろやっていますという感じです」

NHKドラマもバッサリ

『忠臣蔵の恋 四十八人目の忠臣』(NHK・土曜18:10)は“こんなつたない恋バナが20回も続くのか……普通に忠臣蔵見せてくれませんかね?”という感想だけ。

 阿部寛と香川照之の『スニッファー 嗅覚捜査官』(NHK・土曜22:00)も、何日も前の殺人現場のニオイを嗅ぐだけで事件解決、という無理が納得できるストーリーとは言いがたい、なもんで話に入っていきづらい。

 原田知世の『運命に、似た恋』(NHK・金曜22:00)は、ハーレクイン系が好きな人にはいいんじゃないでしょうか。それにしても、斎藤工が台詞の言い回しや動き、目線などが、往年のキムタクそっくりでビックリ。脚本の北川悦吏子は、好みの男を突き詰め続ける“業”で書く作家なんだなと感心しました(笑)」

 ということで今期ベストは『逃げるは恥だが役に立つ』、ワーストは『IQ246 華麗なる事件簿』に決定!