すでにJALとANAの国内線、国際線の機内音楽としても採用されており、機内で眠れない人もこれを聴けばぐっすり!? さらに赤ちゃんや、犬や猫などのペットにも効果てきめんだそう。

赤ちゃんや動物は敏感なので、“528ヘルツの曲を流すとすぐ寝ました”といった話もよく聞きます。犬40匹に528ヘルツの音楽を聴かせると、心拍数と呼吸数が低下し、リラックス効果がみられ、鳴きやんだり、落ち着いて寝始めるという臨床結果もあります。留守中に、このCDを流しておくことで、飼い主がいないときでもワンちゃんが落ち着いて過ごすことができるようになるでしょう」

 すでに『528プリモトーンオルゴール おやすみあかちゃん』『いぬのやすらぎ』というアルバムが発売されており、来年は犬の夜鳴き対策のアルバムが出るそう。

 また、不眠以外にも、「便秘が治った」「肌がきれいになった」「体温が上がった」「仕事に集中できる」「忘れていた記憶がよみがえった」といった声が続々と届いているそう。

医学的根拠を確立する研究はこれから

 自律神経に詳しい、さかえクリニックの院長・末武信宏氏は、音楽の自律神経への影響を次のように解説します。

「音楽には大きくなったり小さくなったり、強くなったり弱くなったり、連続性ではあるが揺れ=『ゆらぎ』があります。このゆらぎに含まれる波動を周波数fで表すと、生体リズムや自然界には1/fのゆらぎがあるとされています。音楽は聴覚によって脳へ働きかけ、『ゆらぎ』によって自律神経経路へ影響を与えることが知られています」

 なかでも528ヘルツは、なぜ心と身体を整えてくれるのでしょうか?

残念ながらその詳細なメカニズムと理由はいまだ不明です。しかし、人類の経験から528ヘルツの周波数の音が人体へ影響を与えることがわかっています。医学的根拠はまだ確立されていませんが、特に副交感神経レベルを向上させる可能性が予想されます。私が非常勤講師を務める順天堂大学医学部・小林弘幸研究室でも528ヘルツの生体への影響の研究が予定されています」(末武先生、以下同)

 さらに専門家によって528ヘルツによる認知症の改善効果について研究も進められており、クリニックのBGMとして採用するところも増えているそう。ホテルや温泉施設、リラクゼーションサロンなどでも、528ヘルツが流れているところが多いので、みなさんも知らないうちに癒されているかもしれません。