念願の二つ目昇進は、入門から5年目だった。
「化粧、好きな髪型が解禁。ときには女着物も着られるようになって、ものすごい解放感でした。5年間耐えられたのは、頑張ればプロとして落語をやらせてもらえる、という希望のほうが大きかったから。いま、幸せですね」
落語を女性が演じるのは苦労も多いのでは?
「やりにくいといえば全部やりにくいかな。昨年の『NHK新人落語大賞』で演じた『湯屋番』(※)は、男が番台に上がる噺なので、私がやったことに批判もありました。でも、私はあまり気にしないでやっちゃいます」
(※)『湯屋番』:主人公は道楽者の若旦那で、居候中の身で銭湯で奉公させられる。番台に上がると妄想にふけり最後は番台から転げ落ちる。
10日間連続独演会、全国ツアー、海外公演など異例の落語活動でも知られる。
「昨年はドイツでやってきました。演目は『動物園』。ドイツ語の字幕でね。おもしろかったのは、笑うツボが日本人と同じだったこと」
今年で芸歴10年目だが、
「『ぴかテンイヤー』と称していろんなイベントを考えています。まずは4月に女性ばかり12人も集まる落語会を。女子会のついでに寄席や落語会にぜひ立ち寄ってもらいたいですね」
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