「“フツーの菜々緒なんて見たくない!”と思わせるくらい、菜々緒さんは安定感があります。視聴者の見たい“正統派悪女”を演じきってくれていて、ありがたいです」
「ここにいるよぉ〜!」とクローゼットから夫の浮気現場に出現。その姿はもはや恐怖を通り越して、コミカルと話題だったのは、テレビ朝日系『奪い愛、冬』で怪演した水野美紀。
「悪女に対してのやる気が伝わってきますよね。よく研究してあるし、ためらわずに勇気をもって演じきっています。まじめに“むしってやる!”なんてセリフ笑っちゃうんですけど“次は何をしてくれるんだろう?”と見守っちゃいました」(前出・ペリー荻野氏)
今期ドラマの三大悪女たちのほかにも、フジテレビ系『真昼の悪魔』で“悪女”よりも“悪魔”な演技を見せるのは、田中麗奈。
「田中さんが演じる外科医は感情がなく、人の苦しむ姿を見て生きていることを実感する人。手の甲に平気で針を刺すなどの恐ろしい行動をしたあとで、高笑いをする彼女の演技には鳥肌が立ちました」(前出・テレビ誌ライター)
また、これまで悪女として名を馳せた人は多い。
「'82年に放送されたNHK『けものみち』では、主演の名取裕子さんが第1話で夫役の石橋蓮司さんを焼き殺したんです。それまでおとなしい役柄が多かった名取さんだけに“過去の自分のイメージも焼き殺したんだな……”と思うくらい印象に残るシーンでした」(前出・ペリー荻野氏)
記憶に新しいのは相武紗季。
「'09年に月9『ブザー・ビート』(フジテレビ系)に出演して以降、悪女役が増え、立て続けに悪女を演じましたが、本人は意外とノリノリ。街中で“本当は性格のいい人なんですね!”と言われたとか」(前出・テレビ誌ライター)
泉ピン子や野際陽子、キムラ緑子など、嫁の敵となるイヤ〜な姑枠も悪女の一環。
「義理の娘を徹底的にイジメる姿は貫禄があります。息子への溺愛ぶりが嫁という敵に向くというわかりやすい構図ですね」(前出・成馬氏)
彼女たちの姑ぶりとは異なる母を演じたのは、NHK『お母さん、娘をやめていいですか?』で波瑠の母親を演じる斉藤由貴。