「当然、事務所は必死で堀北を引き留めた。出産や育児に専念するため、長期休業する案なども話し合ったそうですが、引退の意思は固く、撤回させることはできなかった。どうしても引退するという彼女に対し、事務所は名前だけでも残してほしいとお願いした。
たとえていうなら、'98年に緒形直人と結婚した仙道敦子のようにです。結婚後は事実上、引退していますが、所属事務所には今でも名前が残っている。
でも、堀北はそれすらも首を縦に振らなかったんです」(芸能プロ関係者)
そこまで頑なに引退にこだわったのは、専業主婦になるためだけではないという。
「実は事務所との引退交渉の中で、かなり嫌な思いをしたそうなんです。彼女としては14年間、支えてもらった恩義も感じていた。
だから、事務所に名前を残してもいいという思いもあったようです。でも、社長と彼女との話し合いの中で、訣別を決意させる決定的な出来事があったのです。
その日以降、堀北は代理人を立てた交渉になり、溝は埋まらなかったのです」(前出・芸能プロ関係者)
だからなのか、最後のドラマとなった『ヒガンバナ』の撮影中も、現場には殺伐とした空気が流れていたという。
「ヘアメイクさんやスタイリストさんとは和気あいあいと話していたけど、マネージャーさんとはひと言も話さなかったんです。
すごく違和感がありましたね。撮影の合間も、いっさい目を合わせなかったですから。なんか2人の間にはピリッとした空気感がありました」(ドラマ関係者)