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 子がを連れて帰省する年末年始は、もてなしの準備、おせちやお年玉の気遣いで忙しい! 慣れないの世話に“ブルー”を感じる人も多いはず。一緒に暮らしていても、離れていても、目に入れても痛くないほど可愛いはずが……? との付き合い方を考えます!

母子手帳ならぬ祖父母手帳も!? “孫育て”はやりすぎ注意!

 夫婦共働きが一般的となり、ひとり親世帯も増えるなか、育てを行う祖父母の存在が注目されて久しい。待機児童の解消も依然望めないため、「祖父母のヘルプがなければ生活は回らない」という家庭は増える一方だ。

 そうした状況を受けて、『祖父母手帳』を発行する自治体が続々登場。主な内容は、昔と今の子育ての違い、の安全の守り方、地域にある子育てサポート窓口の案内、祖父母・親へのアンケートなど。育てにまつわる最新情報やトラブル回避のポイントが満載だ。

 例えば、さいたま市が発行する『さいたま市祖父母手帳』は、「祖父母に直接言いづらいことも、これを渡せば角が立たずに伝えられるので助かる」として反響を呼び、増版を重ねるほどの人気ぶり。

 このほか、「育てにかかわる際の疑問点や不安の軽減に」(『いしかわまご育てガイドブック』)、「パパ、ママと一緒に読んでコミュニケーションを深めるきっかけ作りに」(横浜市『地域と家族のまご応援ブック』)などと、各自治体の担当者は祖父母手帳の活用をアピールする。

 興味深いのが、育てに関する不安や不満の数々。祖父母手帳を発行する6自治体に取材したところ、こんな「声」が飛び交っているという。

 まず、祖父母世代から。「2歳を過ぎると、のわがまま、行動範囲も広くなるので、体力的にしんどい」と、パパ・ママ世代に対して加齢への無理解を嘆く。

 また、「の面倒を見るのが当たり前と思っているのか、ありがとうを言わない」という“礼儀レス”な問題のほか、「アドバイスを求められるが正しい答えかどうか心配」のように、子育ての方法に関する不安も聞こえてくる。

 一方でパパ・ママは、「お菓子やおもちゃを買い与えすぎる」「厚着をさせたがる」といった子どもへの過保護の不満、「子どもが泣くとミルクが足りないのでは? と言われる」「教育方針が合わない」などの子育て方法をめぐる軋轢が不満につながっている様子。

 親子とはいえ、価値観から生活様式まで異なるもの。習志野市の『ならしの育てハンドブック』担当者は、「共働きや、パパが子育てをすることに対して、特に意識の違いが浮き彫りになりやすい。里帰りする・しないなども、世代間でギャップがある」と指摘する。

 こうしたギャップは、育てでは「あるある」かもしれない。だが、信頼を損ねるおそれがあるうえ、祖父母と親との間がギクシャクすると、にとっても悪影響になりかねない。

 現在、育てに励むのは団塊世代前後が中心。なかには「そこまでやる!?」と思うほど、育てに夢中の祖父母もいるという。

 育ての実情に詳しい、NPO法人『育て・ニッポン』理事長の棒田明子さんが指摘する。

「特に、団塊世代の祖父母は、自分たちの子育てを通して、“ああしておけばよかった、こうすればもっとよい結果が出たかもしれない”という、ある種の後悔を抱えがち。それを育てに投影する人も少なくありません」

 確かには可愛い。しかし、祖父母・親・の3世代でうまくやっていくには、祖父母の養育に介入しすぎないのが鉄則だ。

「育児方針を決めるのは親で、祖父母はあくまでサポーターに徹するべきです。親にどんな子育てをしたいのか、どんなサポートが必要かを聞いて、自分ができること、できないことをきちんと言葉で伝える。親子だからこそコミュニケーションが重要なんです」(棒田さん、以下同)