「“いったん、ひと区切り”という印象を受ける“還暦”という言葉に抵抗があったんです。それで、去年の頭に“完暦を目指して”と表現したら、悲しまれるファンの方がいらっしゃって。(芸能生活を)完成させる、終わらせる暦だと思われたみたいです。違うんですよ、人生を完全な歴史にするための通過点のひとつと考えて“完暦”なんです

 1月21日に60歳を迎える亥年生まれの年男であり、今年が芸能生活40周年という節目にもなる京本政樹。『必殺仕事人V』の組紐屋の竜を代表とする、おなじみの時代劇はもちろん、『高校教師』『家なき子』などの大ヒットドラマや“京さま”と親しまれるバラエティー番組に出演。さらに、シンガー・ソングライターであり着物デザイナーと幅広いフィールドで活躍している。何より驚くのは“元祖ビジュアル系”といわれる変わらない外見。

この30年ほど、生活が全然変わっていないんです。28歳くらいのころかな、スキューバダイビングにハマってね。朝からTボーンステーキを食べて、気にせずに日焼けもした。そうしたら、ファンの方からの手紙に“最近、顔が丸くなってきた”って書いてあって。僕、身長が178センチで体重62キロがベターなんですけど、そのとき65・5キロに。日焼けをしすぎたせいで、時代劇の舞台のメイクもうまくのらない。そんな経験から生活を1日1食にして、日に焼けることもいっさいやめました。暴飲暴食もしないし、アルコールもほとんどなくて平気。あとは、お風呂に入ったみたいで気持ちいいから、よく蒸しタオルでゴシゴシ顔をふくんです。そのあと、氷水でしぼったタオルでしめる。それがいいのかもしれない