「デ、デカい……」
1斤ものパンを使い、そこに挟まれたあふれんばかりの具材。手で持って食べようとしても、つぶさないように持つのが難しい。そして、この分厚さ……! しかも驚くべきは、その大きさだけじゃない!
そんなド迫力のサンドイッチが食べられるのは、銀座・歌舞伎座の裏にある『喫茶 アメリカン』。行列ができる店としても有名だ。
「うちのサンドイッチはデカい、安い、おいしいの三拍子そろっているのが特徴。原価が高すぎて、儲(もう)けなんてないよ(笑)。本当は値上げしたいけど、もう男気だけでやってる。人を喜ばせたり、驚かせたりするのが、昔から好きだからね」
そう話すのは、店主の原口誠さん(67)。その気前のよさと明るいキャラクターで、大の人気者だ。
ヘルシー志向の世の中、あえて逆をいく潔さ
愛情を込めて店主が作ったサンドイッチの中でも、群を抜いて売れているのがタマゴサンド。なんと1か月に1トンもの卵を消費! 食パンはというとその数、1日3斤サイズが75本。朝7時45分と11時45分の2回に分け、オープン直前にパン屋さんから焼きたてが配送される。
「焼きたてはもちもち、フカフカで、持っただけで垂れちゃうくらいの柔らかさ。ぜひ1度は味わってほしいね」
今、高級食パンブームでヘルシー志向の世の中、あえて逆をいく潔さ!
「うちは真逆。それでも“やっぱり『アメリカン』のほうが断然おいしい”ってお客さんが言ってくれるから。まだまだ現役! 体力が続く限りはね(笑)」
『喫茶アメリカン』
東京都中央区銀座4-11-7
朝8時~10時半ごろ、昼12時~15時ごろ営業(テークアウトは朝9時ごろ~)
※土・日・祝休み
※パンがなくなり次第、終了です