社会現象になった伝説的大ヒットコミック『DEATH NOTE』をミュージカル化。2015年の世界初演以降、日本のみならず韓国、台湾でも大ヒットを記録した人気作『デスノート THE MUSICAL』が、2020年1月キャストを一新して上演される。
主人公は「ノートに名前を書かれた人間は40秒で死ぬ」“死のノート(デスノート)”を拾ったことから、犯罪者の粛清を始める成績優秀な高校生・夜神月。そのライト役にオーディションで2416名の中から選ばれたのは、ドラマや映画で人気上昇中の若手俳優・甲斐翔真さん。
なんと本作が初舞台・初ミュージカル・初主演。舞台にチャレンジする熱い思いを語ってくれた。
勧善懲悪ではなく、正義のぶつかり合いを
「オーディションでは、とにかく“『デスノート THE MUSICAL』に出演したいんです”という気持ちを大事に、それが伝わるようにって思いながら歌もセリフも技術的な面よりも熱量だけで頑張りました。
ライト役に決まったときは、うれしすぎて思わずガッツポーズをしてしまいました(笑)。でもオーディションを受けた方の人数を聞いて、役に恥じないように覚悟を持ってライトを演じなければいけないという責任感も生まれました。
初舞台で『デスノート THE MUSICAL』に出演させていただくのはすごくプレッシャーですが、新人だからこそ表せるアグレッシブさやパワーをがむしゃらに出していきたいです」
原作の漫画を読んで、甲斐さん自身が感じた夜神月との共通点。また役作りのアプローチについて聞くと。
「共通点は悪を許せないというか正義感が強いところかな。高校3年まで12年間サッカーをやっていて、ゴールキーパーだったので正義感で生きてきました(笑)。だから犯罪者を許せないというライトの最初の気持ちの部分には共感できます。今回はそこからまず役に入っていこうと思っています。
デスノートを使って犯罪者を次々に殺していくライトは、周りから見たら完全に悪に見えますけど、本人の中では芯が通っている。彼は本気で世界を変えたくて悪を撲滅したくてやったんだという姿勢が、世の中から見たらただの悪になっているという、そういうなんか悲しい感じが舞台の上で描けたら、ライトにも警察側やライトを追いつめる探偵のL(エル)にも感情移入できると思う。
勧善懲悪だとつまらないじゃないですか。どっちにも正義があって、結局は正義と正義のぶつかり合いだってことをしっかりと伝えたいです。ライトとエルがギリギリのところでやり合う感じ、ひとつミスったら全部崩れるみたいなところは醍醐味ですよね。神経を研ぎ澄ましてやっている感じが、舞台ならではの人間から出る生の緊迫感として出せたら強いと思うので頑張ります」