正月で静まりかえった東京・世田谷区の閑静なエリアが、凄惨な事故現場となった。
「パトカーや救急車がたくさん駆けつけていて、男の子が倒れていた。警察が“あきらめないで! 頑張って!”と声をかけていて、お母さんか弟かの泣き叫ぶ声が……」(目撃者)
弟が乗るベビーカーを押していたときの惨事
1月3日、日曜日の夜10時ごろ、世田谷区上用賀の環状8号線交差点の横断歩道上で、交通事故が発生。近くに住む小学4年の三村光太くん(享年9)が、弟(2)が乗るベビーカーを押しているところを左折してきた乗用車にはねられてしまったのだ。
ベビーカーの弟と歩道にいた母親(38)ともうひとりの弟(8)にケガはなかった。
「車はポルシェで、男の子に衝突後、車の前に倒れていた男の子を確認せずに、車を路肩に寄せようと車を動かし、さらにひいてしまったそうです」(現場近くの住民)
ポルシェを運転していたのは、神奈川県藤沢市で広告業を営む和三(わさん)恵太容疑者(45)。自動車運転処罰法違反(過失傷害)で逮捕され、
「歩行者はいないと思って、そのまま左折してしまった」
と供述。少量の飲酒をしていたようだが、検査ではアルコールは検出されなかったという。
活発で明るくて、誰にでも好かれる少年だったという光太くん。約12時間後の翌4日の午前10時32分に搬送先の病院で息を引き取り、和三容疑者の容疑は、過失致死に切り替えられた。
「日中、この辺りは見通しがいいけれど、夜は暗くてね。特にお正月は道路沿いの自動車販売会社などの明かりもなかったので、余計に暗い。
5年ほど前には右折した車にお年寄りがぶつかる死亡事故が起きました。その前までは歩道橋があったんだけど、撤去されてからは危なくなったね」(前出・住民)