今から12年前の8月2日、のりピーこと酒井法子(50)の夫(当時)が職務質問を受け、翌日に覚せい剤取締法違反で逮捕された。彼女も任意同行を求められたが、
「子どもを預けているので、あとで行きます」
と答え、そのまま失踪。所属事務所は彼女が自殺するのではと危惧し、そのスタンスで会見を開いた。
それゆえ、世間は当初、彼女に同情的だったが──。8日には彼女も覚せい剤取締法違反で逮捕されてしまう。いわゆるクスリを抜くための逃亡を疑われることになった。
事務所が冷静さを失っていた理由
ではなぜ、事務所は彼女もクスリをやっている可能性を考えなかったのか。相澤秀禎会長(当時)が週刊誌でこんな話をしている。
《うちには岡田有希子のこともあるし、法子を担当していた溝口マネージャーが自殺した過去もある…》
アイドルだった岡田さんは1986年に自殺。直前まで相澤の自宅に下宿していたが、その部屋を譲られたのが後輩の酒井だった。また、2000年に自殺した溝口マネージャーは岡田さんも担当していた。事務所はその連鎖が、酒井にも及ぶことを恐れたわけだ。
さらにいえば、酒井の父は暴力団の元組長で、娘のデビューを機に足を洗ったが、その2年後に交通事故死。そのとき、相澤は「幼いころから里子に出されたり、複雑な家庭環境だったので(略)法子の親代わりをやらなければいけないと決心した」という。そんな「親心」も冷静さを失わせたのだろう。