「おかしな家でね。二十数年前に持ち主が亡くなってから、ずっと空き家だった。12年ほど前から借家になって、そこへ不思議なお年寄り2人と若い2人が住みつき、以降はいろんな人が入れ替わり立ち替わり住んでいてね。よくわからなかった」
事件現場となった一軒家の近隣住民たちは異口同音にそう語った。3月4日から現場周辺150メートル四方にわたって規制線が引かれ、翌日に事件が発覚した。
5日、埼玉県警捜査一課と本庄署は、埼玉県本庄市にある一軒家の床下から柿本歩夢くん(5)の遺体を発見。母親で契約社員の柿本知香容疑者(30)と、同居していた無職・丹羽洋樹容疑者(34)、その内縁の妻で無職の石井陽子容疑者(54)の3人を死体遺棄の疑いで逮捕した。
容疑者らは、
「3人で穴を掘って埋めた」
と容疑を認めているという。
内縁の夫婦と母子が同居する“おかしな家”
事件現場となった“おかしな家”には丹羽容疑者と石井容疑者は以前から住んでいて、去年から柿本容疑者母子が住むようになっていた。
「今年1月12日から歩夢くんが保育園に通園しなくなり、柿本容疑者は20日に退園届を提出。“歩夢は大阪府和泉市の実家にいます”と市に説明したのですが、市が和泉市に連絡をとると、柿本容疑者母子がそもそも和泉市から本庄市に転居した実態がないことが3月2日に判明し、市は警察に相談。警察が3人を事情聴取したところ、1月中旬に共謀して歩夢くんの死体を遺棄したことがわかりました」(全国紙社会部記者)
市はなぜ柿本容疑者親子に目を光らせるようになったのか。きっかけは、容疑者ら4人が通っていた飲食店で起きたある異様な出来事から始まった。
飲食店の店主によると、
「去年の夏から、最初は丹羽容疑者と石井容疑者の2人が週に1、2回のペースでうちの店に通ってくれていました。そのうちに柿本容疑者母子も連れてくるように。4人で3回来ています。おばあちゃんと息子夫婦、そのお孫さんに見えました」
4人で1度目に来た時から異変はあったという。