目次
Page 1
ー 加藤浩次は「ランドセル不要論」を展開
Page 2
ー 文科省は置き勉の「実態把握していない」
Page 3
ー 少子化に反して広がるランドセル市場

《これらに一つひとつ丁寧に反論する子どもたちの能力の高さ、怯まない心に感心する尾木ママです いや~、今日の子どもたち素晴らしいですね!拍手、拍手の尾木ママです》

 6月8日、“尾木ママ”こと教育評論家の尾木直樹氏が、【子どもの勝ち!!『散歩セル』論争(原文ママ)】とのタイトルでブログを更新。小学生のアイデアをもとに開発されたランドセル用キャリー製品『さんぽセル』が、大人を巻き込んでの議論を起こしていることに言及した。

 教科書や学習道具をランドセルに詰めて毎日持ち帰ることで、肩こりや腰痛などの身体的症状、また通学を苦痛に感じる精神的症状など、心身に不調をきたす“ランドセル症候群”に悩む子どもたちが増えている。

 そんな現状を変えるべく、現役小学生が考案したのが既存ランドセルに装着してキャリーケースのように運ぶことができる『さんぽセル』。これがニュースで取り上げられるとネット上で、ランドセルを背負ってきたかつての“小学生”から批判が続出したのだがーー。

《何でランドセルを背負うかって両手を空けて危険がないようにするため》→「20キロの灯油缶を背負って、毎日30分歩いて、両手が空いているから安全ですって先生やおとなが笑って自慢したらゆるします。きっと地獄です」

《ランドセルは後ろに転けた時に頭をうたない為にある》→「そもそもランドセルが重いから後ろに転ぶんじゃん!おとなも灯油缶を満タンで背負ってみてよ!ぜったい後ろに転ぶよ!」

《楽したら筋力低下していかん!体も心も鍛えないと!》→「灯油缶を、いまも毎日背負ってる大人のひとがいうなら許します。もし灯油缶を遠くに運ぶなら、大人はみんな軟弱にならないよう背負いますか?きっとタイヤで運ぶと思う。おなじだよ!」

 大人たちの言い分を次々と“論破”する小学生のたくましさに、冒頭の尾木ママも感心しきりだったというわけだ。

加藤浩次は「ランドセル不要論」を展開

 この「重いランドセル」はいまに始まったことではなく、事あるごとに議論されてきた問題でもある。2021年11月にも日本テレビ系『スッキリ』で特集されたばかりで、教科書や学習用具を学校に置いて帰る、いわゆる“置き勉”を認めている、禁止している小学校の事例を紹介。しまいにはMCの加藤浩次が、

「なんでランドセルじゃないといけないの? かわいいし、使いたい人に何も文句はいいませんよ。でも重いのなら普通のキャリーバッグでもいいんじゃない?」

 ランドセルに固執するのではなく、“バッグを選べる多様性があるべき”といった旨の“不要論”も投げかけてみせたのだった。

 番組でも取り上げられたように、ランドセルを重くする原因の一つとされるのが“置き勉禁止”。その主な理由としてたびたび挙げられるのが、「自宅で教科書の内容が確認できない、復習できない。盗難やいたずら被害にあう可能性がある」というもの。