目次
Page 1
ー 街で親子を見かけると、吐き気をもよおす
Page 2
ー 40歳デブが売れる程ホストは甘くない

 まだ気温も低い、午前7時過ぎのこと。開け放っていた1階の窓から、男が押し入ってきた。不審者の侵入だけでなく、住人の男性が驚愕したのは、その男が娘の元夫であったこと――。

 滋賀県警は7月20日、殺人未遂の疑いで将棋の元プロ棋士だった橋本崇載容疑者(40)を逮捕した。橋本容疑者は、同日に滋賀県大津市内にある元妻の一戸建て住宅に侵入し、元妻とその父親をクワで殴りつけて殺害しようとしたもの。

「当時、息子と2階にいた橋本容疑者の元妻は、父親の大声で何事かと思い1階に降りたところ、父親が橋本容疑者と揉み合いになっていた。2階に逃げると、橋本容疑者が追いかけようとしたため、父親が引きとめた。なんとか息子を連れて自宅から逃げ出した元妻の110番通報によって警察官が駆け付けたところ、橋本容疑者が父親に取り押さえられていました。橋本容疑者は取り調べに対して、黙秘しています」(捜査関係者)

 元妻と父親は軽傷を負い、橋本容疑者は父親からの抵抗を受け頭から血を流していた。救急搬送され治療を受けた後、警察が橋本容疑者に任意同行を求めるも拒否したため、その場で緊急逮捕された。

 ひょうきんなキャラクターで人気を博し、“ハッシー”の愛称で親しまれていた橋本容疑者。かつてはトップ棋士として羽生善治藤井聡太などともしのぎを削った彼が、犯罪者へと転落したのには、突然起こった“家庭内トラブル”が背景にある。

街で親子を見かけると、吐き気をもよおす

 2021年4月、橋本容疑者は『週刊女性』の取材に応じて、彼の身に起こった“衝撃の事実”を語っていた。

 橋本容疑者によれば、発端は2019年7月18日のこと。橋本容疑者が対局を終えて東京から自宅のあった大津市へと帰ったところ、妻と生後4か月の息子の姿が消えていた。妻が子どもを連れて、出ていったのだ。橋本容疑者は、妻と連絡を取り、話し合いを続けていたが、決裂。ほどなくして離婚裁判が始まったという。

 橋本容疑者は、当時の心境についてこう話していた。

「息子が生まれたときに流した涙、毎日入ったお風呂。幸せだった日々は何だったのか。茫然として、まともに将棋も指せなくなりました。街で親子を見かけると、吐き気をもよおすほど。生き地獄です」(橋本容疑者、2021年取材時、以下同)