《一周回って欲しいです!》
《不自然さが逆にいい》
大人気アニメ『ちいかわ』のトートバッグが、ネットで大注目されている。たっぷり入る大容量かつ見ためも可愛く、申し分ないグッズに思えるが、懸念すべき点は、それが“偽物”であること――。
「中国の通販サイト『Taobao』で販売されている、アニメ『ちいかわ』のキャラクターを模倣したトートバッグが、11月10日ごろにネット上で話題になりました。本来のちいかわキャラは2頭身ほどですが、“偽物”は、7~8頭身に魔改造されていました。商品名の中国語を翻訳してみると“女性用和風アニメ”“小さな新鮮な”などと、不思議な形容詞で“ちいかわ”が表現されていて、いかにも偽物の雰囲気が漂っています」(ネットニュース編集者)
この拡散で有名になったことに味を占めたのか、日本円で400円ほどだったものが、現在は1000円ほどに上昇。
このように、海外で模倣品が出回るほど注目されている『ちいかわ』だが、日本国内での人気も別格だ。
「コラボアイテムや一番くじのチケットなどが即完売してしまう『ちいかわ』は、2020年に作家・ながのさんによって公開された漫画です」(エンタメ誌ライター、以下同)
ネコ、うさぎ、ハムスターが混ざったような生物が登場するのだが、
「可愛らしい見ためから、ほのぼのした世界を想像しますが、草むしりや討伐によって報酬を得るという意外にもシビアな生活を送っています。キャラクターたちの“何も考えてなさすぎる”行動が、かわいいを通り越して、むしろサイコパスなときもある、シュールな作品です」
『ちいかわ』が標的にされた理由
2022年4月からは、フジテレビ系『めざましテレビ』で、毎週火曜と金曜の朝7時40分から1分間の尺で放送が開始。
子どもには、キャラクターたちの可愛らしさ、大人には、共感できるストーリーやキャラクターたちの“ハァ!?”“なんとかなれ―!!”といった、リアルな口癖が刺さり、あらゆる世代から人気を集める。
「日本中を席巻した『ちいかわ』は、韓国などを始めとして海外でも注目されています。そういった、人気のあるアニメのキャラクターが“パクられる”のはよくあることですが、『ちいかわ』はそこも別格で、模倣され放題のようです……」
それはなぜか。
「ちいかわファンは、独特な作風を楽しめる人たちが多い。そのため、こういった不自然な改造さえも“面白い”“むしろ欲しい”と感じて購入してしまう人が多いので、偽物が後を絶たないのかもしれません。ただ、いくら面白いといっても、“まがいもの”が大人気商品となるのは避けたいところ。正規のグッズを購入して応援したいですね」
ちいかわたちは笑って許してくれるかもしれないけど、目に余る魔改造は“なんとかなれー!!”ーー。