どんな会話をするかで、お相手に伝わる印象が変わってきます。婚活で相手の気持ちをうまく手に入れられる人というのは、話すときの表情、声色、話の進め方が上手です。仲人をしながら婚活現場に関わる筆者が、目の当たりにしている婚活事情を、さまざまなテーマ別に考えていく連載。今回は話し上手になるには、どうしたらいいのか、どんなポイントを押さえたらいいのか、まとめてみました。
いきなりの不躾な電話に唖然
あるとき電話が鳴りました。出てみると、筆者の結婚相談所への入会問い合わせの電話でした。声は女性、声色からして40代くらいでしょうか。電話の主さんは、いきなり話し始めました。
「料金は、いくらですか?」
「ちょっとお尋ねしたいことがあります」や「お聞きしたことがあるのですが、このお電話でも大丈夫ですか?」の前振りもなければ、ご自身の名前を名乗ることなく、要件だけを矢継ぎ早に聞いてきました。
「1か月の料金はいくらですか?」
「お見合い料は、かかりますか?」
「期間限定で入会金無料のキャンペーンをやっている相談所もありますけど、そういう割引はないのですか?」
筆者の結婚相談所のホームページを見れば出ていることなので、こちらから尋ね返しました。
「弊社のホームページはご覧になりましたか? この結婚相談所をどちらでお知りになりましたか?」
すると電話の主さんは、こう言ったのです。
「ホームページ? 見ていませんね。結婚相談所でテキトーにネット検索していたら出てきたので、電話をしました」
その言葉は、とても無不躾な印象でした。筆者は、“この方は、会員様としてはお預かりできないな”と思いました。
結婚相談所は、それまで違う環境で生活してきた男女が結婚相談所のサイトを通じて出会う場所です。それまでは会ったことことのない、男女の出会いの場です。
電話の主さんのようなタイプは、条件のいい相手に闇雲に申し込みをかけ、プロフィールもたいして読みこまずに会いに行って、自分の聞きたいことだけ捲し立てるように質問する。そんなことをしていたら、お見合いがうまくいくはずもありません。
電話では、「別の相談所での婚活経験がある」ともおっしゃっていて、「そこで決まらないから、相談所を変えたい」とのことでしたが、結婚が決まらないのは相談所のせいではなく、ご自身に問題があるというのを気づいていらっしゃらないようでした。
相談所を変えても、おそらく成婚までは辿り着けないのではないのではないでしょうか?