「右脳と左脳の両方にバランスよく枝が分かれている脳は『社会脳』といわれ、将来、成功してビッグな人になる可能性が高い」と話すのは、小児科医で脳画像診断医の加藤俊徳先生。

「脳の中には、家の住所のような番地があります。同じことばかりしていると、同じ番地ばかり使ってしまい社会脳が育ちません。“へぇ~、そうなんだ”という発見が、脳の違う番地を使うことにつながります」

 さらに発見から興味を引き出して、ワクワクするアクションを起こして脳を動かす。例えば、花火の面白ネタを知る(準備)→実際に花火を見る(アクション)→体験したことを書く(アウトプット)、の3つのステップで社会脳は育っていくという。というわけで、子どもの“へぇ~体験”の入口になる面白ネタを集めてみました。ラストの第5弾は、カテゴリーをこえたノージャンルから7本!

◆簡単に爵位が買えちゃう国がある

 世界最小の国家といえばバチカン市国だけど、“われこそ世界最小!”と自称している国がある。第2次世界大戦中、イギリスは沿岸防衛の拠点として4つの海上要塞をつくった。そのひとつを、元イギリス陸軍少佐が占拠し独立を発表。要塞を『シーランド公国』と名づけたのだ。

 このシーランド公国、国のサポートを募る名目で、爵位を販売している。しかもオンラインで購入可能。金額も4000円ほどからと良心的だ。日本でこの爵位を得たのが、西川きよし。

「フジテレビの番組『ザ・ベストハウス123』内でロード(男爵)の称号を購入しました。しかし、そのときに送られてきた爵位証書を、今も持っているかどうかは不明です」(吉本興業広報部)

◆クック諸島ではキティちゃんがお金になっていた

 日本からはるか9000㎞。太平洋に浮かぶ島国『クック諸島』では、なんとハローキティの硬貨が発行されているという。海外コインの販売専門店・泰星コイン広報部によると、

「クック諸島で実際に流通している通貨はニュージーランドドルですが、 記念硬貨を発行する場合、クックアイランドドルが使用されています。2004年にハローキティ誕生30周年を記念して、ハローキティ硬貨が発行されました」

 現在はクックアイランドドルとの為替交換ができないため流通はしていないが、2014年にも新デザインが発行されるなど、人気の硬貨となっている。キティファンにとっては、よだれものの激レアアイテム!!

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◆イギリス国旗はよ~く見ると左右非対称

 イギリス国旗、別名『ユニオンジャック』。パッと見は天地左右対称だが、非対称であることはあまり知られていない。東京製旗株式会社の代表、小林達夫さんによると、

「実は上下左右で、赤の斜線部分の位置が微妙に異なります」

 これは、イングランド、北アイルランド、スコットランドの3つの国旗を合わせてできたためだという。それぞれの国旗の色合いのバランスをとるための配色なのだとか。

 その見た目からNHKで上下逆の掲揚が放映されたり、公的機関でエリザベス女王来日のときに誤った掲揚があったりしたという。

「イギリスの一般国民の中でも、気にせず間違えてしまう人がいるらしいです。>自国の国旗ですから、正式な掲揚を行うのが当然ですけどね」

◆綱引きはオリンピックの正式種目だった

「綱引きは、1900年の第2回パリ大会から1920年の第7回アントワープ大会まで正式種目でした」

 と、日本オリンピック・アカデミー広報担当の來田享子理事。この綱引き競技でのトラブルをきっかけに生まれたのが、あの有名な“参加することに意義がある”という言葉だ。

 第4回ロンドン大会の英米対戦ではイギリスが圧勝。アメリカは、イギリスチームがスパイクつきのシューズをはいていたことに抗議したが認められず、次の試合を棄権してしまったのだ。

「その後、オリンピック関係者が参加したミサで、ペンシルベニア司教がトラブルを諭し“参加することに意義がある”と発言。オリンピックの創始者クーベルタンは、この言葉に感銘を受け、オリンピックの理想として世に広まりました」

◆オリンピックの最年長メダリストは72歳

「最年長メダリストは、スウェーデン射撃チームの一員だったオスカー・スパーン選手です。1920年のアントワープ大会で団体銀メダルを獲得しましたが、当時の年齢は72歳。また、最年長金メダリストもスパーンで、第5回ストックホルム大会同競技で64歳です」(前出・來田享子理事)

 オリンピックの出場には、年齢制限がないの?

「スケートや体操など、各競技の規約に従い年齢を制限しているものもありますが、原則として、オリンピックに年齢制限はなし。最近は、メダリストの平均年齢も少しずつ上がってきており、ママさん選手たちの活躍も増えています」

 ちなみに、日本人の最年長オリンピック出場者は、2012年のロンドン大会に出場した馬術の法華津寛選手。当時、71歳だった。

◆カップ焼きそば『U.F.O.』の由来は、未確認飛行物体ではない

 来年で、発売40周年を迎える『日清焼そばU.F.O.』。誰もが1度は食べたことがあるにちがにないインスタント焼きそばだが、初めて発売されたのは昭和50年。折しも日本全国がUFOブームに沸いていたあのころ。その流行にあやかって名づけられた?

「ネーミングは非常に苦労したらしいのですが……」

 と教えてくれたのは、日清食品ホールディングス広報部の松尾知直さん。

「開発の際、容器を皿の形に近づけることにこだわったんです。その結果、現在のような丸い形になりました。空飛ぶ円盤にそっくりだったのでU.F.O.と名づけたのですが、食品で未確認飛行物体といわれてもピンと来ない。それで、U.F.O.を“U=うまい、F=太い、O=大きい”として売り出したのです」

◆ライターはマッチより先に誕生した!

 1827年、イギリスでマッチが発明され、その改良品が日本にも伝えられた。だがそれ以前から、火をつける器具は国内でも独自に研究されていたようで……。>日本喫煙具協会によると、

「イギリスの図鑑に1660(万治3)年の日付が施されているクルミ状の点火器が“日本から伝来したもの”として掲載されています」

 その仕組みは、バネで火打ち石に鉄をぶつけ、内蔵された“もぐさ”に火花を飛ばして着火させるというもの。まさにライターだ。

「日本のどういう人物が考案したものか不明ですが、これに極めてよく似た『もぐさ点火用火付け器』を作ったのが江戸時代の発明家・平賀源内といわれています」

 今から240年以上も前に、ライターが存在していたとは!!